【会社法46条】設立時取締役等による調査|条文の要点と実務ポイント

会社法46条は、発起設立において、設立時取締役等が会社設立の手続を調査するルールを定める条文です。設立時取締役は、その選任後遅滞なく、現物出資財産等の価額、弁護士等の証明、出資の履行、その他設立手続の適法性を確認しなければなりません。

実務では、設立登記の直前に、定款・出資・現物出資又は財産引受け・設立時役員等の選任・登記添付書類に矛盾や不備がないかを最終確認する場面として重要です。会社法46条の調査を形式的な書類作成だけで済ませると、現物出資の評価、払込みの不足、定款記載との不一致、登記申請期限の起算点などで問題が生じることがあります。

  • 会社法46条は、発起設立における設立時取締役等の調査義務を定める
  • 調査主体は設立時取締役で、監査役設置会社では設立時取締役及び設立時監査役が調査する
  • 調査事項は、現物出資財産等の価額、弁護士等の証明、出資履行、設立手続全体の適法性である
  • 法令・定款違反又は不当な事項があるときは、発起人へ通知して是正を促す必要がある
  • 変態設立事項がある場合は、調査報告書や附属書類が設立登記の添付書類として問題になる

坂尾陽弁護士

会社法46条は、設立時取締役等が「設立手続を見直す最後の関門」です。特に現物出資や財産引受けがある場合は、会社法28条・33条・46条・52条がつながって問題になるため、定款作成段階から資料を整えておくことが重要です。

執筆者:弁護士 坂尾 陽(企業法務・M&A担当)

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会社法46条の位置づけ

株式会社の発起設立では、発起人が定款を作成し、設立時発行株式を引き受け、出資を履行し、設立時取締役等を選任します。会社法46条は、その後に、設立時取締役等が設立手続を調査する段階を定めています。

前段階の設立時役員等の選任・解任は、会社法38条〜45条の解説で整理しています。会社法46条の調査が終わると、設立時代表取締役等の選定、設立登記、株式会社の成立へ進んでいきます。設立全体の流れは、株式会社設立の流れもあわせて確認してください。

公式条文は、e-Gov法令検索の会社法で確認できます。法務省の発起設立手続の説明でも、設立時取締役等による調査事項と設立登記期限との関係が整理されています。

条文 主なテーマ 実務上の確認ポイント
会社法46条1項 調査事項 現物出資財産等の価額、証明、出資履行、設立手続全体の適法性を確認する
会社法46条2項 発起人への通知 法令・定款違反又は不当な事項がある場合、発起人へ通知する
会社法46条3項 指名委員会等設置会社の通知 調査終了又は不備通知の内容を設立時代表執行役にも通知する

会社法46条は、設立時取締役等が発起人を監督するというより、発起人が進めた設立手続を会社成立前に確認し、不備があれば会社成立前に是正するための規定です。設立時取締役等は、会社成立後の役員となる予定の者として、成立前の手続にも一定の確認責任を負います。


調査を行う人とタイミング

調査主体は設立時取締役

会社法46条1項の調査主体は、原則として設立時取締役です。設立時取締役は、会社法38条〜45条に従って選任された後、遅滞なく調査を行います。

設立しようとする株式会社が監査役設置会社である場合は、設立時取締役だけでなく、設立時監査役も調査主体に含まれます。監査役を置く会社では、設立時監査役も、設立手続に法令・定款違反や不当な事項がないかを確認する立場に立つためです。

設立する会社の機関設計 会社法46条の調査主体 実務上の注意点
取締役だけを置く会社 設立時取締役 中小会社ではこの形が多い。1人取締役でも調査義務はある
監査役設置会社 設立時取締役及び設立時監査役 調査報告書や確認資料に、監査役も関与する前提で整理する
指名委員会等設置会社 設立時取締役 調査終了又は不備通知の内容を設立時代表執行役にも通知する

調査のタイミングは「選任後遅滞なく」

会社法46条は、設立時取締役等が選任された後、遅滞なく調査しなければならないと定めています。したがって、出資の履行が完了し、設立時取締役等が選ばれた後、設立登記の準備と並行して速やかに調査を行う流れになります。

設立登記は、会社法911条1項により、本店所在地で一定期間内に申請する必要があります。法務省は、発起設立では、設立時取締役等の調査が終了した日又は発起人が定めた日のいずれか遅い日から2週間以内に設立登記をしなければならないと説明しています。設立登記の条文上の位置づけは、会社法911条の解説で整理しています。

実務上のポイント

調査終了日が設立登記期限の起算点に関係するため、調査日・調査報告書の日付・発起人が定めた日・設立登記申請日を矛盾なく管理する必要があります。登記申請期限一般は、登記申請の期限と起算点も確認してください。


会社法46条1項1号|現物出資財産等の価額の調査

会社法46条1項1号は、会社法33条10項1号又は2号に掲げる場合に、現物出資財産等について定款に記載又は記録された価額が相当であることを調査事項としています。

ここで問題になるのは、現物出資や財産引受けなど、定款に記載しないと効力を生じない変態設立事項がある場合です。変態設立事項の基本は、会社法28条の解説現物出資・財産引受けの実務解説で詳しく整理しています。

調査対象 主な内容 確認資料の例
現物出資財産 金銭以外の財産を出資する場合の財産と価額 定款、財産目録、評価資料、譲渡書類、所有権・権利関係資料
財産引受け 会社成立後に譲り受けることを約した財産と価額 定款、財産引受契約書、評価資料、譲渡人との合意書
市場価格のある有価証券 市場価格に基づく評価が問題になる有価証券 市場価格を示す資料、基準日、定款記載価額との比較資料

設立時取締役等は、定款に記載された価額が形式的に存在するかだけでなく、その価額が相当といえるかを確認します。たとえば、事業用車両、機械、知的財産権、在庫、営業用資産などを現物出資する場合、発起人の評価額が過大でないか、会社に本当に帰属させられる財産か、権利関係に問題がないかを確認する必要があります。

もっとも、会社法46条の記事で、現物出資や財産引受けの評価論をすべて詳述すると論点が広がりすぎます。本記事では、会社法46条の調査義務に焦点を当て、現物出資・財産引受けそのものの要件や検査役調査の要否は、会社法28条・33条側の記事へ送る構成にしています。


会社法46条1項2号|弁護士等の証明の調査

会社法46条1項2号は、会社法33条10項3号に規定する証明が相当であることを調査事項としています。これは、現物出資財産等の価額について、弁護士等の専門家による証明を利用する場面を想定しています。

実務上は、証明書があるから設立時取締役等の確認が不要になるわけではありません。設立時取締役等は、証明の対象財産、評価額、証明者の資格、添付資料、定款記載事項との整合性を確認し、証明が相当といえるかを見ます。

確認ポイント 確認内容 注意点
証明の対象 どの財産について証明されているか 定款記載の財産と証明書の対象が一致しているか
証明者の資格 弁護士・公認会計士・税理士等の要件 法令上利用できる専門家かを確認する
評価額 定款記載価額との対応 証明額と定款記載額がずれていないか
不動産の場合 不動産鑑定評価との関係 必要な鑑定評価書の有無を確認する
附属資料 評価根拠・契約書・権利資料 登記添付書類として説明できる状態にする
証明書があっても確認は必要

専門家の証明は、検査役調査を省略できる場合の重要な資料ですが、設立時取締役等が何も確認しなくてよいという意味ではありません。会社法46条1項2号は、まさにその証明が相当かを調査事項にしています。


会社法46条1項3号|出資の履行が完了していること

会社法46条1項3号は、出資の履行が完了していることを調査事項としています。発起設立では、発起人が引き受けた設立時発行株式について、払込み又は現物給付が完了しているかを確認する必要があります。

出資の履行は、会社法34条〜37条の解説で扱う設立手続の中心です。会社法46条の段階では、払込みを証する書面、通帳コピー、入金日、発起人名義、現物給付の完了、定款や発起人決定との一致を確認します。

出資の種類 確認すること よくある不備
金銭出資 払込金額、払込日、払込先口座、払込者、払込みを証する書面 入金額不足、払込日が定款認証前、通帳コピーの不足、発起人名義との不一致
現物出資 財産の給付、権利移転、定款記載価額、評価資料 財産の特定不足、権利移転未了、評価額の根拠不足
現物出資と金銭出資の併用 それぞれの履行額と設立時発行株式数の対応 割当株式数・出資価額・資本金額の整合性が崩れる

特に注意すべきなのは、払込みの外形だけ整え、会社資金として確保する意思がないようなケースです。見せ金や仮装払込みは、設立手続全体の適法性や発起人・設立時取締役の責任につながり得ます。会社法46条の調査では、払込金が形式的に入金されているかだけでなく、出資履行として説明できるかを確認する視点が必要です。


会社法46条1項4号|設立手続全体の適法性

会社法46条1項4号は、前3号のほか、株式会社の設立の手続が法令又は定款に違反していないことを調査事項としています。これは、現物出資や出資履行だけでなく、設立手続全体を確認する包括的な調査事項です。

設立時取締役等は、会社法25条以下の発起設立手続、定款記載事項、発起人の決定、設立時役員等の選任、設立登記書類の整合性を確認します。定款作成・認証の基本は会社法25条・26条の解説、定款の絶対的記載事項は会社法27条の解説を確認してください。

確認分野 チェック項目 不備がある場合のリスク
定款 目的、商号、本店所在地、出資価額、発起人、発行可能株式総数など 定款記載事項の欠缺、登記事項との不一致
変態設立事項 現物出資、財産引受け、発起人の特別利益、設立費用 定款記載漏れ、価額不相当、検査役・証明資料の不足
出資履行 払込み又は現物給付の完了 設立登記前の不備、発起人責任・仮装払込みリスク
設立時役員等 選任方法、員数、資格、就任承諾 取締役会設置会社の員数不足、資格要件違反、登記添付書類不足
登記準備 登記事項、添付書類、印鑑、申請期限 補正、登記遅延、設立日・取引開始への影響

会社法46条1項4号は、条文上は広い調査事項ですが、設立時取締役等に無制限の調査を求める趣旨ではありません。実務上は、会社設立手続として通常確認すべき資料を前提に、法令・定款違反や不当な事項がないかを合理的に確認することになります。

中小会社で特に確認したい点

中小会社の発起設立では、定款、払込証明、就任承諾書、本人確認証明書、印鑑証明書、設立時代表取締役の選定書、発起人決定書、調査報告書が相互に矛盾しないかを確認することが重要です。役員の選任・就任書類は、設立時取締役・監査役の選任方法で整理しています。


不備を発見した場合の発起人への通知

会社法46条2項は、設立時取締役が調査の結果、会社法46条1項各号の事項について法令若しくは定款に違反し、又は不当な事項があると認めるときは、発起人にその旨を通知しなければならないと定めています。

この通知は、会社成立前に不備を是正するための手続です。設立時取締役等が不備を把握したにもかかわらず放置して登記を進めると、会社成立後の責任や登記補正、関係者間の紛争につながる可能性があります。

発見される不備 通知後に検討する対応 関連する主な条文・論点
現物出資の価額が相当でない 価額の見直し、定款変更、追加出資、検査役調査の要否確認 会社法28条・33条・46条・52条
払込みが完了していない 不足額の払込み、払込資料の整備、設立登記時期の再確認 会社法34条・46条
設立時役員等の選任に不備がある 選任手続のやり直し、就任承諾の再取得、定款との整合確認 会社法38条〜45条
定款と登記事項が一致しない 定款変更、発起人決定書の修正、登記申請書類の再確認 会社法27条・37条・911条
変態設立事項の記載漏れ 定款に記載できる段階か、設立手続を戻す必要があるかを検討 会社法28条・33条

通知の方法について、会社法46条は細かな様式を定めていません。しかし、実務上は、どの事項にどのような不備があると判断したのか、発起人がどのような是正措置をとったのかを後から説明できるよう、書面・議事録・調査報告書・添付資料の形で記録しておくことが重要です。

指名委員会等設置会社の場合

会社法46条3項は、設立しようとする株式会社が指名委員会等設置会社である場合に、設立時取締役が、調査を終了したときはその旨を、不備を発起人に通知したときはその旨及び内容を、設立時代表執行役にも通知しなければならないと定めています。

中小会社の通常の設立で指名委員会等設置会社を採用することは多くありませんが、条文上は、会社法47条・48条の設立時代表取締役等・設立時代表執行役の選定と接続する規定です。次の段階は、会社法47条・48条の解説で確認してください。


調査報告書と設立登記の関係

会社法46条は、設立時取締役等の調査義務を定める条文です。一方で、登記実務では、現物出資や財産引受けなどの変態設立事項がある場合に、検査役又は設立時取締役等の調査報告を記載した書面及び附属書類が設立登記の添付書類として問題になります。

商業登記法47条2項3号イは、定款に会社法28条各号に掲げる事項についての記載又は記録があるときに、検査役又は設立時取締役等の調査報告を記載した書面及びその附属書類を添付する構造を定めています。商業登記申請の一般的な考え方は、商業登記の申請手続も確認してください。

設立パターン 会社法46条の調査 登記添付書類で注意すること
金銭出資のみの発起設立 出資履行と設立手続全体を確認する 通常は払込みを証する書面、役員就任書類等との整合性を確認する
少額の現物出資がある場合 価額の相当性、出資履行、手続適法性を確認する 調査報告書・附属書類・評価資料の整備が重要になる
財産引受けがある場合 定款記載、対象財産、価額、契約内容を確認する 財産引受契約書、評価資料、定款記載との一致を確認する
検査役調査を経る場合 検査役調査とは別に、設立手続全体の適法性を確認する 検査役報告、裁判所手続、登記添付書類の整合性を確認する

調査報告書の要否や書式は、現物出資・財産引受けの有無、検査役調査の有無、登記添付書類の組み立てにより変わります。会社法46条の条文だけで判断せず、会社法28条・33条、商業登記法、法務局の補正実務をあわせて確認することが重要です。

調査報告書と会社法46条は同じではない

会社法46条は調査義務そのものを定める規定です。調査報告書を登記に添付するかどうかは、商業登記法上の添付書類や変態設立事項の有無と関係します。金銭出資のみの設立と、現物出資・財産引受けがある設立とでは、書類の組み立てが異なります。


検査役調査との違い

会社法46条の調査と、会社法33条の検査役調査は、どちらも現物出資・財産引受けと関係しますが、役割が異なります。検査役調査は、変態設立事項について裁判所が選任する検査役が調査する制度です。これに対し、会社法46条の調査は、設立時取締役等が、会社成立前に設立手続を確認する制度です。

項目 会社法33条の検査役調査 会社法46条の設立時取締役等による調査
調査主体 裁判所が選任する検査役 設立時取締役、監査役設置会社では設立時監査役も含む
主な対象 変態設立事項の相当性 現物出資等の価額、証明、出資履行、設立手続全体
実施時期 定款事項の検査役調査が必要な場合に行う 設立時取締役等の選任後遅滞なく行う
目的 資本充実・財産評価の客観的確認 設立登記前の最終確認と不備是正
不備がある場合 定款変更・設立手続の見直しが問題になる 発起人へ通知し、是正を促す

検査役調査の対象になるかどうかは、会社法33条の問題です。たとえば、会社法33条10項により検査役調査を要しない例外に当たる場合でも、会社法46条の調査事項として価額の相当性や証明の相当性を確認する場面があります。検査役調査の詳しい整理は、会社法32条・33条の解説を確認してください。

また、価額不足が生じた場合には、発起人や設立時取締役の責任が問題になり得ます。会社法52条の責任は、会社法52条の解説で扱います。


設立時取締役等の調査チェックリスト

会社法46条の調査は、条文上の4つの調査事項を、設立書類と事実関係に落とし込んで確認する作業です。実務では、次のような観点でチェックすると整理しやすくなります。

チェック項目 確認内容 確認済み資料の例
定款の基本事項 目的、商号、本店所在地、出資価額、発起人、発行可能株式総数 定款、公証人認証済み定款、発起人決定書
発起人と設立時発行株式 各発起人が1株以上引き受けているか、割当と払込額が一致するか 設立時発行株式に関する決定書、払込資料
出資履行 払込み又は現物給付が完了しているか 払込みを証する書面、通帳コピー、財産引渡書類
現物出資・財産引受け 定款記載、価額、対象財産、評価資料が整っているか 評価資料、契約書、証明書、鑑定評価書
設立時役員等 人数、資格、選任方法、就任承諾が適法か 発起人決定書、就任承諾書、本人確認証明書、印鑑証明書
設立時代表取締役等 選定が必要な会社で、選定方法が適法か 設立時取締役決定書、定款、取締役会設置会社該当性
登記申請 登記事項、添付書類、申請日、登録免許税が整っているか 設立登記申請書、添付書類一式、印鑑届書

チェックリストを作る場合は、単に「問題なし」と記載するだけでなく、どの資料を見て何を確認したかを残すと、後日の説明がしやすくなります。特に、現物出資や財産引受けがある場合は、定款記載事項、評価資料、調査報告書、附属書類の対応関係を明確にしておくことが重要です。

設立時取締役等による調査を、検査役調査や登記添付書類まで含めて実務的に整理したい場合は、設立時取締役等による調査と検査役の実務解説も確認してください。


よくある質問

金銭出資だけの会社でも会社法46条の調査は必要ですか?

必要です。現物出資や財産引受けがない場合でも、会社法46条1項3号の出資履行、同項4号の設立手続全体の適法性は確認対象になります。ただし、登記添付書類としてどのような調査報告書が必要になるかは、変態設立事項の有無などにより変わります。

設立時取締役が発起人と同じ人でも調査しますか?

発起設立では、発起人が設立時取締役になることも珍しくありません。その場合でも、会社法46条の調査義務が当然になくなるわけではありません。1人会社の設立でも、払込み、定款、就任承諾、登記事項などを確認し、書類上も説明できるようにしておく必要があります。

不備を見つけたら登記申請を止めるべきですか?

不備の内容によります。会社法46条2項は、法令・定款違反又は不当な事項があると認めるときに、発起人へ通知することを定めています。通知後は、定款変更、追加払込み、評価資料の再確認、役員選任手続のやり直しなど、是正内容を検討します。是正しないまま登記申請を進めると、補正や責任問題につながる可能性があります。

調査報告書は必ず作成しますか?

会社法46条の調査義務と、登記添付書類としての調査報告書は区別して考える必要があります。現物出資や財産引受けなどの変態設立事項がある場合は、商業登記法上、検査役又は設立時取締役等の調査報告を記載した書面及び附属書類が問題になります。金銭出資のみの典型的な発起設立では、登記添付書類の組み立てが異なるため、具体的な書類は登記実務に従って確認してください。

募集設立でも会社法46条を使いますか?

募集設立では、設立時取締役等による調査について会社法93条・94条が定めています。発起設立の会社法46条とは、調査結果の報告先や創立総会との関係が異なります。募集設立の調査は、会社法93条・94条の解説で整理します。

会社法46条の調査が終わった後は何をしますか?

設立時代表取締役等の選定が必要な会社では、その選定や関連書類を整えます。その後、設立登記を申請し、株式会社は会社法49条により設立登記によって成立します。次の流れは、会社法47条・48条の解説会社法49条・50条の解説を確認してください。


まとめ

会社法46条は、発起設立において、設立時取締役等が設立手続を調査するための条文です。設立時取締役は、その選任後遅滞なく、現物出資財産等の価額、専門家証明、出資履行、設立手続全体の適法性を確認します。監査役設置会社では、設立時監査役も調査主体に含まれます。

法令・定款違反又は不当な事項がある場合、設立時取締役は発起人へ通知し、必要に応じて是正を促します。指名委員会等設置会社では、調査終了又は不備通知の内容を設立時代表執行役にも通知します。

実務上は、会社法46条の調査を、定款、出資、現物出資・財産引受け、設立時役員等の選任、調査報告書、設立登記期限をつなぐ最終チェックとして位置づけることが重要です。特に変態設立事項がある場合は、会社法28条・33条・46条・52条と商業登記法上の添付書類をあわせて確認する必要があります。

坂尾陽弁護士

設立時取締役等による調査は、会社成立前に不備を発見し、登記前に手当てするための実務上重要な工程です。現物出資・財産引受けがある場合や、役員構成・登記書類が複雑な場合は、定款作成段階から調査資料を意識して準備しておきましょう。

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