会社法38条〜45条は、発起設立における設立時役員等の選任・解任を定める条文です。出資の履行が終わった後、発起人は、設立時取締役を選任し、会社の機関設計に応じて設立時会計参与、設立時監査役、設立時会計監査人も選任します。
実務では、定款で設立時役員等を定めるのか、出資履行後に発起人決定で選任するのか、取締役会設置会社・監査役設置会社として必要な人数を満たすか、就任承諾や登記書類と矛盾しないかを確認することが重要です。
- 会社法38条は、出資の履行完了後、遅滞なく設立時取締役等を選任するルールを定める
- 定款で設立時役員等を定めた場合、その者は出資の履行完了時に選任されたものとみなされる
- 会社法39条は、取締役会設置会社・監査役会設置会社・監査等委員会設置会社の員数と資格を定める
- 会社法40条・41条は、発起人の議決権による選任方法と、種類株式がある場合の特則を定める
- 会社法42条〜45条は、会社成立前の解任方法と、種類株式がある場合の効力要件を定める
坂尾陽弁護士
執筆者:弁護士 坂尾 陽(企業法務・M&A担当)
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会社法38条〜45条の位置づけ
株式会社の発起設立では、発起人が定款を作成し、設立時発行株式を引き受け、出資を履行した後、設立時取締役等を選任します。出資の履行や発行可能株式総数については、前段階として会社法34条〜37条の解説で整理しています。
会社法38条〜45条は、その次に、会社成立後の機関を構成する者を、設立前の段階でどのように選び、必要があればどのように解任するかを定めています。公式条文は、e-Gov法令検索の会社法で確認できます。発起設立の一般的な流れは、法務省の株式会社の発起設立手続の説明も参考になります。
| 条文 | 主なテーマ | 実務で確認すること |
|---|---|---|
| 会社法38条 | 設立時役員等の選任 | 出資履行後に誰を設立時取締役等として選ぶか、定款のみなし選任を使うか |
| 会社法39条 | 員数・資格 | 取締役会設置会社は設立時取締役3人以上、監査役会設置会社は設立時監査役3人以上など |
| 会社法40条 | 通常の選任方法 | 発起人の議決権の過半数で選任する |
| 会社法41条 | 選任方法の特則 | 役員選任権付種類株式がある場合の種類株式ごとの決定 |
| 会社法42条 | 設立時役員等の解任 | 会社成立までの間、発起人が設立時役員等を解任できる |
| 会社法43条 | 通常の解任方法 | 原則は発起人の議決権の過半数、設立時監査役等は3分の2以上 |
| 会社法44条 | 解任方法の特則 | 役員選任権付種類株式で選ばれた者の解任方法を確認する |
| 会社法45条 | 選任・解任の効力特則 | 種類株主総会決議を必要とする種類株式がある場合の追加決定を確認する |
「設立時役員等」は、設立時取締役、設立時会計参与、設立時監査役、設立時会計監査人を指します。設立時代表取締役の選定は、会社法47条・48条の問題であり、別途確認が必要です。
設立時役員等を選任するタイミング
会社法38条の出発点は、出資の履行が完了した後です。発起人は、設立時発行株式について払込み又は現物給付を終えた後、遅滞なく設立時取締役を選任します。設立する会社が会計参与設置会社、監査役設置会社、会計監査人設置会社であれば、それぞれ設立時会計参与、設立時監査役、設立時会計監査人も選任します。
会社法上、株式会社は設立登記によって成立します。そのため、設立時役員等の選任は、会社成立後の株主総会で行う通常の役員選任とは異なります。会社がまだ成立していない段階なので、会社の株主総会ではなく、発起人の決定又は定款の定めを通じて選任する構造になります。
| 場面 | 選任する者 | 確認ポイント |
|---|---|---|
| 取締役を置く通常の株式会社 | 設立時取締役 | 株式会社では取締役が必須。非取締役会設置会社なら1人でも可能 |
| 取締役会設置会社 | 設立時取締役 | 会社法39条により3人以上必要 |
| 会計参与設置会社 | 設立時会計参与 | 資格要件・兼任禁止を確認する |
| 監査役設置会社 | 設立時監査役 | 監査範囲限定の有無、監査役会設置会社かを確認する |
| 会計監査人設置会社 | 設立時会計監査人 | 公認会計士又は監査法人などの資格要件を確認する |
設立時取締役・監査役の実務上の選任方法、就任承諾、印鑑証明、登記添付書類の整理は、設立時取締役・監査役の選任方法で詳しく扱います。本記事では、会社法38条〜45条の条文構造に絞って説明します。
会社法38条|設立時役員等の選任
会社法38条の基本構造
会社法38条1項は、発起人が、出資の履行完了後、遅滞なく設立時取締役を選任しなければならないと定めています。設立時取締役とは、株式会社の設立に際して取締役となる者です。
会社法38条2項は、監査等委員会設置会社を設立する場合に、設立時監査等委員である設立時取締役と、それ以外の設立時取締役を区別して選任しなければならないと定めています。監査等委員会設置会社では、同じ「取締役」でも、監査等委員である取締役とそれ以外の取締役で役割が異なるためです。
会社法38条3項は、設立する株式会社の機関設計に応じて、設立時会計参与、設立時監査役、設立時会計監査人を選任しなければならない場合を定めています。どの機関を置くかは定款や会社法上の設置義務と関係します。機関設計全体は、会社の機関設計や会社法326条の解説も確認してください。
定款で定めた場合のみなし選任
会社法38条4項は、定款で設立時取締役、設立時会計参与、設立時監査役又は設立時会計監査人として定められた者は、出資の履行が完了した時に、それぞれ選任されたものとみなすと定めています。
この規定により、設立時役員等を定款に直接記載しておけば、出資履行後に改めて発起人の選任決定をするのではなく、出資履行完了時に選任されたものとして扱われます。もっとも、実務上は、登記添付書類や本人確認書類との整合性、就任承諾の有無、定款認証前後の人選変更に注意が必要です。
定款で設立時取締役等を定める方法は分かりやすい一方、定款認証後に人選を変更する場合には手続の整理が必要になります。人選が固まっていない段階では、定款ではなく発起人決定で選任する設計も検討します。
会社法39条|員数・資格を満たす必要がある
設立時役員等の員数
会社法39条1項は、設立しようとする株式会社が取締役会設置会社である場合、設立時取締役は3人以上でなければならないと定めています。取締役会を置かない中小会社であれば、設立時取締役1人の設計も可能ですが、取締役会設置会社にするなら3人以上が必要です。
会社法39条2項は、監査役会設置会社の場合、設立時監査役を3人以上とする必要があると定めています。会社法39条3項は、監査等委員会設置会社の場合、設立時監査等委員である設立時取締役を3人以上とする必要があると定めています。
| 会社の設計 | 設立時に必要な人数 | 注意点 |
|---|---|---|
| 取締役会を置かない会社 | 設立時取締役1人以上 | 中小会社・一人会社では典型的 |
| 取締役会設置会社 | 設立時取締役3人以上 | 設立時代表取締役の選定や取締役会設置の登記とも整合させる |
| 監査役会設置会社 | 設立時監査役3人以上 | 監査役会の設置義務・社外監査役要件なども確認する |
| 監査等委員会設置会社 | 設立時監査等委員である設立時取締役3人以上 | 監査等委員とそれ以外の取締役を区別して選任する |
資格要件・欠格事由も成立後の役員に準じて確認する
会社法39条4項は、成立後の取締役、会計参与、監査役、会計監査人になることができない者は、対応する設立時役員等にもなることができないと定めています。つまり、設立時だから資格要件を軽く見てよいわけではありません。
設立時取締役については取締役の資格、設立時会計参与については会計参与の資格、設立時監査役については監査役の資格、設立時会計監査人については会計監査人の資格を確認します。資格要件の詳細は、会社法331条の取締役の資格、会社法333条・334条の会計参与の資格、会社法335条・336条の監査役の資格、会社法337条等の会計監査人の資格を確認してください。
設立登記の直前に、設立時取締役の欠格事由、住所・氏名、印鑑証明書の有無、就任承諾の内容に不一致が見つかると、登記申請や設立スケジュールに影響します。人選は、定款作成段階から早めに確認しておくべきです。
会社法40条・41条|設立時役員等の選任方法
会社法40条|発起人の議決権の過半数で選任する
会社法40条1項は、設立時役員等の選任は、発起人の議決権の過半数で決定すると定めています。発起人全員の同意が常に必要というわけではなく、条文上は議決権の過半数で足ります。
会社法40条2項は、発起人の議決権について、出資の履行をした設立時発行株式1株につき1個の議決権を有すると定めています。ただし、定款で単元株式数を定めている場合は、一単元の設立時発行株式につき1個の議決権となります。
会社法40条3項以下は、種類株式発行会社で、取締役等の選任について議決権を行使できない種類の設立時発行株式がある場合の調整を定めています。設立段階から種類株式を発行する場合は、設立時役員等の選任決定に参加できる発起人を、種類株式の内容に沿って整理しなければなりません。
会社法41条|役員選任権付種類株式がある場合の特則
会社法41条は、会社法108条1項9号に掲げる事項、つまり役員選任権付種類株式に関する定めがある種類の株式を設立時に発行する場合の特則です。設立時取締役等の選任は、該当する種類の設立時発行株式を引き受けた発起人の議決権の過半数で決定します。
通常の中小会社設立では、設立段階から役員選任権付種類株式を使う場面は多くありません。しかし、スタートアップの資本政策、合弁会社、投資家参加型の設立では、種類株式の内容と役員選任の関係が問題になることがあります。種類株式の基本は、種類株式とはや会社法108条の解説も参照してください。
| 選任方法 | 適用場面 | 決定方法 |
|---|---|---|
| 定款によるみなし選任 | 定款で設立時役員等を定める場合 | 出資履行完了時に選任されたものとみなす |
| 通常の発起人決定 | 種類株式による特則がない場合 | 発起人の議決権の過半数 |
| 議決権行使制限のある種類株式 | 特定の種類株式が取締役等の選任に議決権を行使できない場合 | 当該選任について議決権を行使できる発起人で計算する |
| 役員選任権付種類株式 | 会社法108条1項9号の種類株式を設立時に発行する場合 | 当該種類株式を引き受けた発起人の議決権の過半数 |
設立段階で種類株式を使う場合は、定款、設立時発行株式の決定、出資の履行、設立時役員等の選任が連動します。1つの書類だけを見て判断せず、定款と発起人決定書の整合性を確認する必要があります。
会社法42条〜44条|設立時役員等の解任
会社法42条|会社成立前の解任ができる
会社法42条は、発起人が、株式会社の成立時までの間、その選任した設立時役員等を解任できると定めています。ここには、会社法38条4項により定款で定められて選任されたものとみなされた設立時役員等も含まれます。
したがって、定款に記載した設立時取締役等であっても、会社成立前であれば、会社法42条以下のルールに従って解任の対象になり得ます。もっとも、定款の記載内容、登記申請書類、就任承諾書、設立時代表取締役の選定、設立時取締役等による調査への影響を一体で確認する必要があります。
会社法43条|通常の解任方法
会社法43条1項は、設立時役員等の解任を、発起人の議決権の過半数で決定すると定めています。ただし、設立時監査等委員である設立時取締役又は設立時監査役を解任する場合は、発起人の議決権の3分の2以上に当たる多数が必要です。
会社法43条2項以下は、選任の場合と同じく、出資の履行をした設立時発行株式1株につき1個の議決権、単元株式数を定款で定めている場合の扱い、種類株式により解任について議決権を行使できない場合の調整を定めています。
| 解任対象 | 通常の決定要件 | 注意点 |
|---|---|---|
| 設立時取締役 | 発起人の議決権の過半数 | 設立時代表取締役の選定や調査体制への影響を確認する |
| 設立時会計参与 | 発起人の議決権の過半数 | 資格者との契約関係・就任承諾を確認する |
| 設立時監査役 | 発起人の議決権の3分の2以上 | 監査機能の独立性に配慮した重い要件 |
| 設立時監査等委員である設立時取締役 | 発起人の議決権の3分の2以上 | 監査等委員としての地位を踏まえて判断する |
| 設立時会計監査人 | 発起人の議決権の過半数 | 会計監査人設置会社としての設置義務・資格要件を確認する |
会社法44条|役員選任権付種類株式で選ばれた者の解任
会社法44条は、会社法41条により、役員選任権付種類株式に基づいて選任された設立時取締役等の解任方法を定める特則です。通常の解任方法ではなく、その選任に係る発起人の議決権を基準に判断する場面があります。
また、定款で、役員選任権付種類株式により選任された取締役を株主総会決議で解任できる旨を定める場合など、会社成立後の設計と接続する規定も含まれます。設立段階で種類株式を使う会社では、設立時だけでなく、成立後の役員選任・解任のルールまで見通して定款を作る必要があります。
会社法45条|種類株式がある場合の効力特則
種類株主総会決議を必要とする定款の定めがある場合
会社法45条は、会社法108条1項8号に掲げる事項についての定めがある種類株式を設立時に発行する場合の特則です。種類株式の内容として、取締役、監査等委員である取締役、会計参与、監査役、会計監査人の選任又は解任について、種類株主総会の決議があることを必要とする旨の定款の定めがある場合に問題になります。
この場合、会社法40条1項又は43条1項による発起人の決定だけでは足りません。定款の定めに従い、当該種類の設立時発行株式を引き受けた発起人の議決権の過半数による決定がなければ、その選任又は解任は効力を生じません。
| 対象となる事項 | 会社法45条で見るポイント | 実務上の注意 |
|---|---|---|
| 取締役の選任・解任 | 当該取締役となる設立時取締役の選任・解任 | 種類株主総会決議を必要とする定款設計と矛盾しないか |
| 監査等委員である取締役等の選任・解任 | 監査等委員である設立時取締役とそれ以外の設立時取締役を区別する | 監査等委員会設置会社では区分管理が必要 |
| 会計参与の選任・解任 | 設立時会計参与の選任・解任 | 資格者の就任承諾・報酬・契約関係を確認する |
| 監査役の選任・解任 | 設立時監査役の選任・解任 | 解任では3分の2要件や種類株式特則も併せて見る |
| 会計監査人の選任・解任 | 設立時会計監査人の選任・解任 | 会計監査人設置会社としての設置義務・監査契約を確認する |
会社法45条は、通常の中小会社設立では登場しないことも多い条文です。しかし、種類株式を用いた資本政策、投資家の拒否権・同意権に近い設計、合弁会社のガバナンス設計では重要になります。種類株式の権利内容が、設立時役員等の選任・解任にどのような追加要件を課しているかを、定款段階で明確にしておくべきです。
設立時役員等の選任・解任で実務上確認する書類
会社法38条〜45条は条文上の選任・解任ルールを定めるものですが、実務では書類の整合性が問題になります。特に、定款、公証人認証、払込証明、発起人決定書、就任承諾書、印鑑証明書、登記申請書の記載が食い違わないように確認する必要があります。
| 確認段階 | 主な確認書類 | 確認ポイント |
|---|---|---|
| 定款作成時 | 定款、発起人同意書、設立時発行株式に関する決定書 | 設立時役員等を定款で定めるか、別途選任するかを決める |
| 出資履行後 | 払込証明、通帳・取引明細、現物出資資料 | 会社法38条の選任時期に入っているかを確認する |
| 選任時 | 発起人決定書、就任承諾書、本人確認証明書、印鑑証明書 | 氏名・住所・選任日・承諾日・役職名の整合性を確認する |
| 解任・変更時 | 発起人決定書、定款、変更後の就任承諾書 | 解任要件、種類株式特則、登記書類の差替えを確認する |
| 登記申請時 | 設立登記申請書、定款、発起人決定書、役員就任関係書類 | 登記すべき役員構成と添付書類が一致するかを確認する |
設立時取締役等は、会社法46条に基づき、設立手続の調査を行う場面があります。また、会社法47条・48条では、設立時代表取締役等の選定が問題になります。設立時役員等を選んだ後の手続は、会社法46条の設立時取締役等による調査、会社法47条・48条の設立時代表取締役等の選定も確認してください。
設立時役員等の選任日は、定款でみなし選任される場合と、発起人決定で選任する場合で整理が異なります。登記書類では日付の整合性が重要になるため、定款、払込日、発起人決定日、就任承諾日を機械的に流用しないよう注意してください。
設立後の役員選任・解任との違い
設立時役員等の選任・解任は、会社成立前の発起設立手続の一部です。これに対して、会社成立後の取締役や監査役の選任・解任は、原則として株主総会の決議により行われます。
そのため、会社法38条〜45条の記事で扱うのは、会社成立前の設立時役員等の選任・解任です。成立後の取締役の選任、任期、役員変更登記、取締役の解任、正当理由と損害賠償などは、別の記事で整理するのが適切です。
| 項目 | 設立時役員等 | 成立後の役員 |
|---|---|---|
| 決定主体 | 発起人又は定款の定め | 原則として株主総会 |
| 主な根拠条文 | 会社法38条〜45条 | 会社法329条以下、339条、341条など |
| 時期 | 会社成立前 | 会社成立後 |
| 主な実務書類 | 定款、発起人決定書、就任承諾書、設立登記添付書類 | 株主総会議事録、就任承諾書、辞任届、変更登記書類 |
| 注意点 | 出資履行・定款・設立登記との整合性 | 任期、再任、変更登記期限、正当理由の有無 |
成立後の役員制度は、会社法329条・330条の役員等の選任、会社法341条の役員選任・解任決議、取締役の選任・任期・就任手続、取締役の解任で確認してください。
よくある質問
設立時取締役は必ず必要ですか?
株式会社には取締役が必要です。そのため、発起設立では、出資の履行完了後、遅滞なく設立時取締役を選任する必要があります。取締役会を置かない会社であれば、設立時取締役1人でも設計できます。
定款に設立時取締役を書いた場合、発起人決定書は不要ですか?
会社法38条4項により、定款で設立時取締役として定められた者は、出資の履行が完了した時に選任されたものとみなされます。そのため、条文上は同じ人について改めて選任決定をする構造ではありません。ただし、登記実務では、定款、就任承諾書、本人確認証明書等の添付関係を確認する必要があります。
設立時取締役を後から変更できますか?
会社成立前であれば、会社法42条〜44条の解任ルールに従って解任し、別の設立時取締役を選任することが問題になります。定款記載、就任承諾、設立時代表取締役の選定、設立時取締役等による調査、登記書類への影響を確認してください。
設立時監査役を解任する場合の要件は重いですか?
はい。会社法43条1項は、設立時監査役を解任する場合、発起人の議決権の3分の2以上に当たる多数を必要としています。設立時監査等委員である設立時取締役の解任についても同様に重い要件が定められています。
募集設立の場合も会社法38条〜45条で選任しますか?
募集設立では、創立総会で設立時取締役等を選任するルールが別に定められています。会社法38条〜45条は発起設立における選任・解任を扱う条文です。募集設立の設立時取締役等の選任・解任は、会社法88条〜92条の解説で整理します。
まとめ
会社法38条〜45条は、発起設立における設立時役員等の選任・解任を定める条文です。設立時取締役は、出資の履行が完了した後、遅滞なく選任する必要があります。会計参与、監査役、会計監査人を置く会社では、それぞれ設立時の者を選任します。
会社法39条により、取締役会設置会社では設立時取締役3人以上、監査役会設置会社では設立時監査役3人以上、監査等委員会設置会社では設立時監査等委員である設立時取締役3人以上が必要です。設立時役員等の資格要件も、成立後の役員になれるかという観点から確認します。
会社法40条・41条は選任方法、会社法42条〜44条は解任方法、会社法45条は種類株式がある場合の効力特則を定めています。通常の中小会社では発起人の議決権の過半数による選任が中心ですが、種類株式を用いる会社では定款設計と議決権計算を慎重に確認する必要があります。
坂尾陽弁護士
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