会社法940条は、会社が電子公告を行う場合に、公告をいつまで継続して掲載しなければならないか、また、公告期間中にサイト障害や改変などの中断が起きた場合に、どのような条件で公告の効力に影響しないと扱われるかを定める条文です。
電子公告は、官報や新聞公告と異なり、1回掲載して終わりではありません。公告の種類に応じて、特定の日まで、定時株主総会の終結後5年を経過する日まで、異議申述期間の満了日まで、又は公告開始後1か月を経過する日まで、継続して掲載する必要があります。
この記事では、会社法940条の条文の要点、公告区分ごとの公告期間、公告中断と追加公告の考え方、電子公告調査との関係、実務上のチェックポイントを整理します。
- 会社法940条は、電子公告の公告期間と公告中断時の救済要件を定める条文です。
- 電子公告は、公告の種類に応じて継続掲載期間が異なります。
- 決算公告は、定時株主総会の終結の日後5年を経過する日まで継続掲載する必要があります。
- 公告期間中に閲覧不能や改変が生じた場合でも、940条3項の要件を満たせば公告の効力に影響しないと扱われます。
- 940条は公告期間・中断対応の条文であり、電子公告調査の要否は941条以下も合わせて確認します。
坂尾陽弁護士
執筆者:弁護士 坂尾 陽(企業法務・M&A担当)
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会社法940条とは
会社法940条は、会社法第7編第5章「公告」に置かれている規定で、電子公告による公告期間等を定めています。電子公告とは、会社法上、電磁的方法により不特定多数の者が公告すべき内容の情報の提供を受けることができる状態に置く措置であって、インターネットに接続された自動公衆送信装置を使用するものをいいます。
電子公告を採用するかどうかは、公告方法を定める会社法939条の問題です。これに対し、会社法940条は、電子公告を行うことになった後に、どの期間、どのような状態で公告を継続する必要があるかを扱います。
会社法の現行条文は、e-Gov法令検索「会社法」で確認できます。電子公告制度全体の流れは、法務省の電子公告制度についてでも案内されています。
電子公告の制度全体は、電子公告とは|公告期間・中断(追加公告)・調査の要否を整理で整理しています。本記事では、会社法940条の逐条的な読み方に絞って解説します。
会社法940条は、電子公告の「掲載期間」と「中断時の扱い」の条文です。電子公告を公告方法として採用するかは939条、電子公告調査を受ける必要があるかは941条以下を合わせて確認します。
条文の要点
会社法940条は、大きく3つの部分に分けて読むと整理しやすい条文です。1項は株式会社・持分会社の電子公告の公告期間、2項は外国会社の電子公告の公告期間、3項は公告中断があった場合の効力への影響を扱います。
| 項 | テーマ | 実務上の要点 |
|---|---|---|
| 1項 | 株式会社・持分会社の公告期間 | 公告の種類ごとに、継続して電子公告をしなければならない期間を定めています。 |
| 2項 | 外国会社の公告期間 | 外国会社が819条1項の公告を電子公告で行う場合、手続終結後5年を経過する日まで継続公告が必要です。 |
| 3項 | 公告中断時の扱い | 公告期間中に中断が生じても、一定の要件を満たせば公告の効力に影響しないとされます。 |
940条の中心は、電子公告では「継続して公告する」ことが要求される点です。紙媒体の公告では、掲載日の公告紙や新聞紙が証拠になりますが、電子公告では、公告期間中に公告情報へアクセスできる状態を保つことが重要になります。
そのため、電子公告を選ぶ会社では、法務担当者だけでなく、ウェブサイト管理者、サーバ管理者、電子公告調査機関との連携が必要になることがあります。
1項|公告区分ごとの継続掲載期間
会社法940条1項は、株式会社又は持分会社が電子公告により会社法上の公告をする場合、公告の区分ごとに、一定の日まで継続して電子公告を行う必要があると定めています。
公告期間は、すべて一律ではありません。会社法が「一定期間前までに公告」としている公告、決算公告、異議申述期間を定める公告、その他の公告で、それぞれ終期が異なります。
電子公告を実施するときは、まず公告の根拠条文を確認し、その公告がどの区分に該当するかを整理します。
2項|外国会社の電子公告
会社法940条2項は、外国会社が会社法819条1項の公告を電子公告で行う場合について、公告期間を定めています。この場合、同項の手続の終結の日後5年を経過する日まで、継続して電子公告による公告をしなければなりません。
外国会社の日本における登記や公告は、国内会社と同じように扱えない部分があります。外国会社の登記前取引禁止や公告・代表者退任は、【会社法818条・819条・820条】外国会社の登記前取引禁止・公告・代表者退任|条文の要点と実務ポイントで整理しています。
3項|公告の中断と追加公告
会社法940条3項は、公告期間中に公告の中断が生じた場合の扱いを定めています。ここでいう公告の中断には、公告情報が不特定多数の者に提供される状態に置かれなくなることや、公告情報がその状態に置かれた後に改変されることが含まれます。
ただし、中断が生じたからといって、直ちにすべての公告が無効になるわけではありません。会社が善意かつ重過失なし、又は正当な事由があること、中断時間が公告期間の10分の1を超えないこと、会社が中断を知った後速やかに追加公告を行うことなどの要件を満たすと、公告の効力に影響しないとされています。
電子公告の公告期間の4類型
会社法940条1項は、電子公告の公告期間を4類型に分けています。実務では、公告文を作成する前に、公告の根拠条文と公告期間の終期を確認することが重要です。
| 公告区分 | 公告期間の終期 | 典型例・確認ポイント |
|---|---|---|
| 特定の日の一定期間前に公告すべき公告 | 当該特定の日 | 効力発生日、株主総会日、一定の基準日など、特定の日を起点に公告が要求される場合です。 |
| 会社法440条1項の決算公告 | 定時株主総会の終結の日後5年を経過する日 | 株式会社の貸借対照表等の公告です。電子公告では長期掲載が必要になります。 |
| 公告に定める期間内に異議を述べられる旨の公告 | 当該期間を経過する日 | 債権者保護手続など、異議申述期間を公告で示す場合です。 |
| 上記以外の公告 | 公告開始後1か月を経過する日 | 前3類型に当たらない公告の原則的な受け皿です。 |
公告期間を誤ると、公告の効力や登記申請、手続スケジュールに影響するおそれがあります。特に、効力発生日が決まっている手続では、公告開始日、公告終了日、異議申述期間、登記申請予定日を逆算して管理します。
特定の日まで継続する公告
会社法940条1項1号は、会社法の規定により特定の日の一定期間前に公告しなければならない場合、その公告について、当該特定の日まで継続して電子公告を行う必要があるとしています。
この類型では、「公告開始日から何日」ではなく、条文上予定されている特定の日が終期になります。したがって、電子公告を開始した後も、当該特定の日まで公告情報を見られる状態にしておく必要があります。
実務では、公告の根拠条文で要求される「何日前までに公告」と、会社法940条上の「いつまで継続するか」を分けて確認します。
決算公告は5年間継続する
会社法940条1項2号は、会社法440条1項の公告、つまり株式会社の計算書類公告について、定時株主総会の終結の日後5年を経過する日まで継続して電子公告をしなければならないと定めています。
決算公告を電子公告で行う場合、電子公告調査機関の調査を受ける必要はありません。しかし、5年間の継続掲載が求められるため、ウェブサイトの更新、ドメイン変更、CMS移行、過年度公告ページの削除などに注意が必要です。
法務省も、決算公告については電子公告調査を受ける必要がない一方、電子公告を公告方法とする会社等が決算公告をする場合には要旨の公告ではなく全文公告が必要になると案内しています。
決算公告は調査不要という点だけに注目すると、5年間掲載の管理を見落としがちです。過年度の貸借対照表等が途中で閲覧できなくならないよう、URL・ファイル名・サーバ契約・バックアップを管理しましょう。
異議申述公告は期間満了まで継続する
会社法940条1項3号は、公告に定める期間内に異議を述べることができる旨の公告について、当該期間を経過する日まで継続して電子公告をする必要があると定めています。
典型的には、債権者保護手続で、債権者が一定期間内に異議を述べることができる旨を公告する場面が問題になります。異議申述期間は、公告を見た債権者が対応するための期間であるため、公告期間中に内容を確認できる状態が必要です。
実務では、公告文に記載した異議申述期間と、電子公告の掲載終了日が一致しているかを確認します。期間満了前に公告ページを削除したり、URLを変更して閲覧できなくなったりすると、手続の有効性が問題になり得ます。
その他の公告は公告開始後1か月
会社法940条1項4号は、前3号に掲げる公告以外の公告について、公告開始後1か月を経過する日まで継続して電子公告をしなければならないとしています。
この4号は、1号から3号に当たらない公告の受け皿です。公告の根拠条文を確認しても、特定の日までの継続、決算公告、異議申述期間付き公告に該当しない場合には、4号の1か月ルールを確認します。
もっとも、個別条文や実務上の証跡管理の観点から、1か月を超えて掲載を続ける方が安全な場合もあります。最低限の法定期間と、社内の証拠保存期間は分けて考えるとよいでしょう。
公告の中断とは
会社法940条3項は、公告期間中に公告の中断が生じた場合の扱いを定めています。電子公告では、公告情報がウェブ上で継続して提供されることが前提になるため、途中で閲覧できなくなったり、内容が改変されたりすると問題になります。
条文上の公告の中断には、次の2つが含まれます。
- 不特定多数の者が公告情報の提供を受けられる状態に置かれなくなったこと
- 公告情報がその状態に置かれた後に改変されたこと
たとえば、サーバ障害で公告ページが表示されない、公告PDFが削除される、認証設定により一般の閲覧者が見られなくなる、公告文の内容が途中で差し替えられる、といった場合が問題になり得ます。
中断が公告の効力に影響しないための要件
公告期間中に中断が生じた場合でも、会社法940条3項の要件を満たすと、その公告の中断は公告の効力に影響しないとされています。要件は大きく3つです。
| 要件 | 内容 | 実務上の確認 |
|---|---|---|
| 会社の帰責性に関する要件 | 中断が生ずることにつき会社が善意かつ重大な過失がないこと、又は会社に正当な事由があること | 障害の原因、会社の管理体制、予見可能性、対応状況を確認します。 |
| 中断時間に関する要件 | 公告の中断が生じた時間の合計が公告期間の10分の1を超えないこと | 中断開始・復旧時刻、累計時間、公告期間全体との比率を記録します。 |
| 追加公告に関する要件 | 会社が中断を知った後速やかに、中断の発生、中断時間、中断内容を当該公告に付して公告したこと | 追加公告の文面、掲載時刻、掲載方法、調査機関への連絡を確認します。 |
この3要件は、いずれか1つを満たせば足りるものではありません。条文上は「次のいずれにも該当するとき」とされているため、3つすべてを満たす必要があります。
会社が善意かつ重過失なし又は正当な事由があること
1つ目の要件は、中断が生ずることについて、会社が善意でかつ重大な過失がないこと、又は会社に正当な事由があることです。
たとえば、会社が公告期間中に公告ページを削除する予定を知りながら放置した場合や、公告期間中であることを認識しながらウェブサイト改修で公告ページを閉じた場合には、重大な過失の有無が問題になり得ます。
一方、会社の合理的な管理体制にもかかわらず、外部的な障害や予見困難な事故により一時的に公告ページが表示されなかった場合には、正当な事由の有無が問題になります。いずれにしても、原因調査と記録保存が重要です。
中断時間の合計が公告期間の10分の1を超えないこと
2つ目の要件は、中断時間の合計が公告期間の10分の1を超えないことです。1回ごとの中断時間だけでなく、公告期間中に複数回中断があった場合には合計時間で判断します。
実務では、サーバログ、監視ログ、電子公告調査機関からの通知、社内確認記録などにより、中断の開始時刻と復旧時刻をできる限り正確に残します。
中断時間が公告期間の10分の1を超えると、940条3項による救済の要件を満たさないため、公告のやり直し、期間の再設定、手続スケジュールの変更などを検討しなければならないことがあります。
中断を知った後速やかに追加公告をすること
3つ目の要件は、会社が公告の中断を知った後、速やかに、中断が生じた旨、中断が生じた時間、中断の内容を、当該公告に付して公告することです。実務上は、この追加的な掲載を「追加公告」と呼ぶことがあります。
追加公告では、単に「障害がありました」と書くだけでは足りません。中断が生じたこと、いつからいつまで中断したのか、どのような内容の中断だったのかを、当該公告に付して明らかにする必要があります。
また、「速やかに」という要件があるため、会社が中断を認識した後に対応を先送りしないことが重要です。中断を発見したら、原因確認、調査機関への連絡、追加公告文面の作成、掲載確認を速やかに進めます。
追加公告の実務対応
追加公告は、会社法940条3項3号の要件を満たすための重要な対応です。中断が起きた場合には、次の流れで対応することを検討します。
- 公告ページが閲覧できるか、公告情報が改変されていないかを確認する。
- 中断の開始時刻、終了時刻、原因、影響範囲を調査する。
- 公告期間全体に対する中断時間の合計を計算する。
- 電子公告調査機関に調査を委託している場合は、速やかに連絡する。
- 追加公告に記載する内容を整理する。
- 当該公告に付して追加公告を掲載する。
- 追加公告の掲載状況、スクリーンショット、ログ、関係者連絡記録を保存する。
追加公告の記載内容は、事案により異なりますが、少なくとも次の情報を整理しておく必要があります。
- 中断が生じた公告の名称又は公告内容
- 中断が生じた日時・時間帯
- 中断時間の合計
- 中断の内容、たとえば閲覧不能、ファイル削除、内容改変、接続障害など
- 復旧後に公告内容が確認できる状態に戻ったこと
追加公告は、会社法940条3項の要件との関係で重要な証跡になります。後日の登記申請、債権者対応、株主対応、紛争予防のためにも、追加公告を行った事実と内容を保存しておきましょう。
電子公告調査との関係
会社法940条は、電子公告の公告期間と中断時の扱いを定める条文です。一方、電子公告調査については、会社法941条以下で定められています。実務では、940条と941条以下を混同しないことが重要です。
| 条文 | テーマ | 確認すること |
|---|---|---|
| 会社法939条 | 公告方法 | 官報・日刊新聞紙・電子公告のどれを公告方法とするか、定款・登記をどう整えるか。 |
| 会社法940条 | 公告期間・中断 | 電子公告をどの期間継続するか、中断時にどのような追加公告が必要か。 |
| 会社法941条以下 | 電子公告調査 | 電子公告調査が必要か、調査機関に何を依頼するか、調査結果をどう使うか。 |
法務省は、電子公告調査について、法律の規定による公告を電子公告によりしようとする会社等は、決算公告の場合を除き、公告期間中に電子公告が適法に行われたかどうかについて、法務大臣の登録を受けた電子公告調査機関の調査を受けなければならないと案内しています。
また、電子公告調査機関の調査結果通知は、商業・法人登記の申請書に「公告をしたことを証する書面」として添付できるとされています。電子公告を使う手続では、公告開始前に調査機関への依頼要否と依頼期限を確認しておくことが重要です。
電子公告調査の制度全体は、【会社法941条〜959条】電子公告調査・電子公告調査機関|条文の要点と実務ポイントで整理しています。
940条は「公告をどの期間、どう継続するか」を定める条文です。941条以下は「電子公告調査を受けるか、誰が調査するか、調査機関がどのように管理されるか」を定める条文です。
外国会社の電子公告
会社法940条2項は、外国会社が会社法819条1項の公告を電子公告で行う場合の公告期間を定めています。この場合、会社法819条1項の手続の終結の日後5年を経過する日まで、継続して電子公告による公告をしなければなりません。
外国会社は、日本における代表者、登記、公告、取引継続の可否などについて、国内会社とは異なる手続管理が必要です。会社法940条2項は、外国会社の特定の公告についても、電子公告の継続掲載を長期に要求する点で重要です。
外国会社の登記と公告は、外国会社の登記とは|日本進出(継続取引)に必要な手続と注意点や【会社法933条〜936条】外国会社の登記|条文の要点と実務ポイントも合わせて確認してください。
実務チェックリスト
会社法940条に関連して、電子公告を行う会社が確認すべき事項を整理すると、次のようになります。
- 公告の根拠条文を確認しているか
- 公告が940条1項のどの類型に該当するか整理しているか
- 公告開始日と公告終了日をカレンダー上で管理しているか
- 決算公告の場合、5年間掲載を前提にURL・ファイル管理をしているか
- 異議申述公告の場合、異議申述期間満了日まで掲載する設計になっているか
- その他公告の場合、公告開始後1か月を経過する日まで掲載する設計になっているか
- 公告用URLが登記内容と整合しているか
- 公告期間中にページ削除、URL変更、CMS移行、サーバ変更を予定していないか
- 電子公告調査が必要な公告か確認しているか
- 調査機関への依頼日、公告開始日、公告終了日を共有しているか
- 中断時の連絡先、対応責任者、追加公告文面の作成手順を決めているか
- サーバログ、監視ログ、スクリーンショット、調査結果通知を保存しているか
電子公告は、法務手続とウェブ運用が交差する分野です。法務担当者が公告文面だけを作っても、ウェブ担当者が公告期間中のURLやファイルを変更してしまえば問題が起きます。会社内部で、公告期間中の変更禁止、障害時の連絡、復旧後の追加公告対応を共有しておくことが大切です。
よくある質問
電子公告は何日間掲載すればよいですか
公告の種類によって異なります。会社法940条1項は、特定の日まで継続する公告、決算公告、異議申述期間付き公告、その他の公告の4類型に分けています。決算公告は定時株主総会終結後5年を経過する日まで、その他の公告は原則として公告開始後1か月を経過する日まで継続掲載します。
決算公告も電子公告調査が必要ですか
決算公告については、電子公告調査機関の調査を受ける必要はありません。ただし、調査不要であっても、会社法940条1項2号により、定時株主総会の終結の日後5年を経過する日まで継続して掲載する必要があります。
公告期間中にサイトが一時的に落ちたら公告は無効になりますか
直ちに無効と決まるわけではありません。会社法940条3項の要件、すなわち会社の善意・重過失なし又は正当な事由、中断時間が公告期間の10分の1を超えないこと、速やかな追加公告などを満たす場合には、その中断は公告の効力に影響しないとされています。
追加公告には何を書けばよいですか
会社法940条3項3号は、会社が中断を知った後速やかに、中断が生じた旨、中断が生じた時間、中断の内容を当該公告に付して公告することを求めています。実務では、中断の対象公告、日時、累計時間、閲覧不能や改変などの内容を明確に記載します。
電子公告のURLを変更してもよいですか
電子公告の公告ホームページURLは登記事項になるため、URL変更は登記との関係を確認する必要があります。公告期間中のURL変更は公告の継続性や調査にも影響するため、公告期間中は特に慎重に扱います。
会社法940条だけ見れば電子公告の実務は足りますか
足りません。940条は公告期間と中断対応の条文です。電子公告を公告方法とするための定款・登記は939条、電子公告調査の要否や調査機関の制度は941条以下、決算公告や債権者保護公告の具体的な内容は個別手続条文を確認する必要があります。
まとめ
会社法940条は、電子公告の公告期間等を定める条文です。電子公告は、公告の種類に応じた期間中、継続して公告情報を閲覧できる状態に置く必要があります。
- 会社法940条1項は、電子公告の公告期間を4類型に分けています。
- 決算公告は、定時株主総会の終結の日後5年を経過する日まで継続掲載が必要です。
- 異議申述公告は、公告に定めた異議申述期間を経過する日まで継続掲載します。
- 公告期間中に中断が生じた場合でも、940条3項の要件を満たせば公告の効力に影響しないと扱われます。
- 電子公告を行うときは、940条だけでなく、939条、941条以下、個別の手続条文を合わせて確認します。
電子公告は便利な制度ですが、公告期間、URL、調査、中断時対応を誤ると、会社手続全体に影響することがあります。重要な公告を電子公告で行う場合には、公告開始前にスケジュールと管理体制を整え、公告期間中の変更や障害に備えておきましょう。
坂尾陽弁護士
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