【会社法919条】持分会社の種類の変更の登記|条文の要点と実務ポイント

会社法919条は、持分会社が会社法638条により他の種類の持分会社になったときに、種類変更前の持分会社については解散の登記をし、種類変更後の持分会社については設立の登記をすることを定める条文です。

ここでいう持分会社の種類変更とは、合名会社・合資会社・合同会社の間で会社の種類を変えることをいいます。株式会社と持分会社の間で行う「組織変更」とは別の制度です。会社法919条は、持分会社内部の種類変更を、登記簿上どのように公示するかを定めています。

この記事では、会社法919条について、持分会社の種類変更の意味、会社法638条〜640条との関係、効力発生日から2週間以内の登記、解散登記と設立登記の意味、通常の解散や会社法920条の組織変更との違い、実務上の確認ポイントを整理します。

  • 会社法919条は、持分会社が他の種類の持分会社になった場合の登記を定めています。
  • 対象は、合名会社・合資会社・合同会社の間の種類変更であり、株式会社との組織変更ではありません。
  • 登記は、種類変更前の持分会社の解散登記と、種類変更後の持分会社の設立登記をする構造です。
  • 期限は、会社法638条の定款変更の効力が生じた日から2週間以内です。
  • 「解散」「設立」という登記名でも、通常の清算開始や新法人設立とは意味が異なるため、法人格の継続、会社成立年月日、取引先説明を確認します。

坂尾陽弁護士

持分会社の種類変更では、社員の責任形態、商号、定款、登記簿の表示が一度に変わります。特に、無限責任社員が有限責任社員になる方向の変更では、既存債務、保証、取引先説明、許認可・契約上の届出もあわせて確認しておくことが重要です。

執筆者:弁護士 坂尾 陽(企業法務・M&A担当)

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会社法919条とは

会社法919条は、持分会社の種類変更があった場合に、どの登記をすべきかを定める規定です。持分会社が会社法638条の規定により他の種類の持分会社となった場合、定款変更の効力が生じた日から2週間以内に、本店所在地で登記をする必要があります。

第九百十九条 持分会社が第六百三十八条の規定により他の種類の持分会社となったときは、同条に規定する定款の変更の効力が生じた日から二週間以内に、その本店の所在地において、種類の変更前の持分会社については解散の登記をし、種類の変更後の持分会社については設立の登記をしなければならない。

会社法の条文全体は、e-Gov法令検索「会社法」で確認できます。

919条のポイントは、単なる「変更登記」ではなく、変更前会社の解散登記変更後会社の設立登記という形で処理する点です。たとえば、合資会社が合同会社になる場合、合資会社について解散の登記をし、合同会社について設立の登記をします。

919条は種類変更そのものではなく登記の条文

会社法919条は、持分会社の種類変更を可能にする条文ではありません。種類変更の実体的な根拠は、会社法638条の「定款の変更による持分会社の種類の変更」です。919条は、その種類変更が生じた後に、登記簿へどのように反映するかを定める条文です。

規定 役割 実務上の確認事項
会社法638条 定款変更による持分会社の種類変更 どの社員を無限責任社員又は有限責任社員にするか、どの種類の会社になるかを確認します。
会社法639条 合資会社の社員退社によるみなし定款変更 合資会社で一方の責任類型の社員が全員退社した場合に、合名会社又は合同会社になる場面を確認します。
会社法640条 合同会社になる種類変更時の出資履行 合同会社化する場合に、出資の払込み・給付が完了しているかを確認します。
会社法919条 種類変更の登記 効力発生日から2週間以内に、解散登記と設立登記を行うことを確認します。

本店所在地で2週間以内に登記する

会社法919条は、定款変更の効力が生じた日から2週間以内に、その本店所在地で登記をすることを求めています。期限の起算点は、単に総社員の同意書を作成した日ではなく、会社法638条の定款変更の効力が生じた日です。

特に、合同会社になる種類変更では、会社法640条により、出資に係る払込み又は給付の完了が効力発生時期に影響することがあります。種類変更の同意日、出資履行完了日、登記申請期限を分けて管理することが重要です。


持分会社の種類変更とは

持分会社とは、合名会社、合資会社、合同会社の総称です。これらは、社員の責任形態の組合せによって区別されます。種類変更とは、この社員の責任形態を変える定款変更により、持分会社の種類を変えることです。

合名会社・合資会社・合同会社の違い

会社法919条を理解するには、まず3つの持分会社の違いを押さえる必要があります。

会社の種類 社員の責任形態 種類変更で問題になりやすい点
合名会社 社員全員が無限責任社員 有限責任社員を入れる、又は全員を有限責任社員にすることで、合資会社・合同会社へ変わります。
合資会社 無限責任社員と有限責任社員が併存 全員を無限責任社員にすれば合名会社、全員を有限責任社員にすれば合同会社になります。
合同会社 社員全員が有限責任社員 無限責任社員を入れる、又は一部・全部を無限責任社員にすることで、合資会社・合名会社へ変わります。

実務上は、合名会社・合資会社から合同会社へ変更する場面や、古い合資会社で無限責任社員が退社した結果、合同会社へのみなし種類変更が問題になる場面があります。社員の責任範囲が変わるため、登記だけでなく、契約書、保証、金融機関対応、許認可、税務・会計への影響も確認します。

会社法638条による種類変更のパターン

会社法638条は、どの定款変更をすると、どの種類の持分会社になるかを定めています。典型的には、次のように整理できます。

変更前 定款変更の内容 変更後
合名会社 有限責任社員を加入させる 合資会社
合名会社 社員の一部を有限責任社員とする 合資会社
合名会社 社員の全部を有限責任社員とする 合同会社
合資会社 社員の全部を無限責任社員とする 合名会社
合資会社 社員の全部を有限責任社員とする 合同会社
合同会社 社員の全部を無限責任社員とする 合名会社
合同会社 無限責任社員を加入させる 合資会社
合同会社 社員の一部を無限責任社員とする 合資会社

この表から分かるように、持分会社の種類変更は、形式上は会社名の末尾を変えるだけの手続ではありません。社員の責任形態を変える定款変更が中核になります。種類変更後の会社の商号、社員、出資、業務執行社員、代表社員、公告方法などを、変更後の会社類型に合わせて整理する必要があります。

合資会社の社員退社によるみなし種類変更

会社法639条は、合資会社について、社員の退社により一方の責任類型の社員だけになった場合に、定款変更をしたものとみなす仕組みを定めています。

合資会社で生じた事情 みなし変更後 実務上の注意点
有限責任社員が退社し、無限責任社員のみになった 合名会社 合資会社のままでは責任類型の構成を満たさないため、合名会社になる定款変更があったものと扱われます。
無限責任社員が退社し、有限責任社員のみになった 合同会社 合資会社から合同会社へのみなし種類変更として、919条の登記対応が必要になります。

みなし種類変更では、総社員の同意書を作って種類変更する場面とは異なり、社員の退社という事実が出発点になります。退社日、退社事由、残った社員の責任類型、代表社員の定め、商号変更を早めに確認し、登記期限を落とさないようにします。


会社法919条の登記の仕組み

会社法919条の登記は、種類変更前の持分会社についての解散登記と、種類変更後の持分会社についての設立登記を組み合わせる構造です。これは、持分会社の登記簿が会社の種類ごとに分かれていることと関係します。

変更前の持分会社については解散の登記をする

種類変更前の持分会社については、解散の登記をします。たとえば、合資会社が合同会社になった場合、合資会社については解散の登記をします。

もっとも、この「解散」は、通常の清算手続に入る意味での解散とは異なります。会社が事業をやめて清算に入るのではなく、登記簿上、変更前の種類の会社としての登記記録を閉じるための処理です。

変更後の持分会社については設立の登記をする

種類変更後の持分会社については、設立の登記をします。たとえば、合資会社が合同会社になった場合、合同会社について設立の登記をします。

ここでいう設立の登記も、新しい法人格をゼロから作る通常の設立登記とは異なります。種類変更により、会社の法人格の同一性を維持しながら会社の種類が変わる場面で、変更後の会社類型の登記簿に必要事項を記録する手続です。

変更後の持分会社の設立登記では、一般の設立登記で必要な事項に加えて、会社成立の年月日、種類変更前の持分会社の商号、持分会社の種類を変更した旨及びその年月日などが問題になります。持分会社の設立登記の基本は、【会社法912条・913条・914条】持分会社の設立の登記も参考になります。

解散登記と設立登記は一体で考える

種類変更の登記では、変更前の会社についての解散登記と、変更後の会社についての設立登記を別々に考えすぎないことが重要です。片方だけが登記されると、登記簿上、会社の種類変更の連続性が分かりにくくなります。

商業登記法上も、種類変更前の会社についての登記申請と、種類変更後の会社についての登記申請は、同時にすることが予定されています。いずれかに却下事由がある場合には、申請全体に影響するため、添付書面と登記事項を一体で確認します。

登記 意味 確認ポイント
変更前会社の解散登記 変更前の会社種類としての登記記録を閉じる登記 解散の旨、事由、年月日を確認します。清算開始と混同しないことが重要です。
変更後会社の設立登記 変更後の会社種類として登記記録を開く登記 変更後の会社類型に応じた登記事項、会社成立年月日、変更前商号、種類変更の旨・年月日を確認します。

会社成立の年月日はリセットしない

種類変更後の設立登記では「設立」という言葉が使われますが、実務上は、会社が新たに成立した年月日に置き換わるわけではありません。登記事項として、会社成立の年月日を確認し、変更前会社からの連続性を示します。

取引先や金融機関から見ると、「古い会社が解散して、新しい会社が設立された」と誤解されることがあります。そのため、登記事項証明書、会社法人等番号、契約上の地位、許認可、口座、請求書、インボイス登録、保証関係などについて、法人格の同一性と手続上の扱いを説明できるようにしておくことが大切です。


登記期限と効力発生日の考え方

会社法919条では、会社法638条の定款変更の効力が生じた日から2週間以内に登記をすることが求められます。実務では、「いつ種類変更の効力が生じたか」を正確に把握することが期限管理の出発点になります。

原則は定款変更の効力発生日から2週間

持分会社の種類変更は、会社法638条に基づく定款変更により行われます。定款変更の効力が生じた日が、919条の登記期限の起算点になります。

持分会社の定款変更は、定款に別段の定めがある場合を除き、総社員の同意により行うのが基本です。したがって、種類変更をする場合は、総社員の同意の有無、定款の別段の定め、変更後定款の内容、効力発生日を同時に確認します。

合同会社になる場合は出資履行に注意する

合名会社又は合資会社が合同会社になる方向の種類変更では、会社法640条の出資履行が重要になります。合同会社では社員が有限責任社員となるため、出資に係る払込み又は給付が完了しているかが問題になります。

社員が変更後の合同会社に対する出資に係る払込み又は給付の全部又は一部を履行していない場合、その定款変更は、払込み及び給付が完了した日に効力を生じます。この場合、総社員の同意日だけで2週間の期限を計算すると、誤るおそれがあります。

期限管理の注意点

合同会社になる種類変更では、総社員の同意日、出資履行完了日、定款変更の効力発生日がずれることがあります。登記期限は、会社法919条がいう定款変更の効力発生日から2週間以内として管理します。

合資会社のみなし種類変更では退社日を確認する

合資会社の無限責任社員又は有限責任社員の全員が退社した場合には、会社法639条により、他の種類の持分会社になる定款変更をしたものとみなされることがあります。この場合、登記期限を管理するには、退社の効力発生日を正確に確認する必要があります。

退社の原因には、定款で定めた事由、総社員の同意、死亡、合併、破産手続開始決定、解散、後見開始の審判、除名など、会社法上の退社事由が関係することがあります。みなし種類変更では、退社事実の証明と登記申請書類の整合性を慎重に確認します。


組織変更・通常の解散との違い

会社法919条を読むと、「解散の登記」「設立の登記」という言葉が出てくるため、株式会社との組織変更や通常の会社解散と混同しやすくなります。実務上は、どの制度を使っているのかを明確に分けることが重要です。

株式会社との組織変更とは別の制度

会社法919条は、持分会社の中で会社の種類を変える場面の登記です。合名会社、合資会社、合同会社の間での変更を扱います。

これに対し、株式会社が持分会社になる、又は持分会社が株式会社になる場合は、会社法上の「組織変更」です。組織変更の登記は、会社法920条で扱われます。919条と920条は近い位置にありますが、対象となる制度が異なります。

区分 対象 登記条文 注意点
持分会社の種類変更 合名会社・合資会社・合同会社の相互変更 会社法919条 会社法638条の定款変更が前提です。
組織変更 株式会社と持分会社の間の変更 会社法920条 組織変更計画、債権者保護手続など、別の手続体系になります。
通常の解散 会社が解散し清算に入る場合 会社法926条〜929条等 清算人、債権者対応、清算結了まで含む手続になります。

株式会社との組織変更については、【会社法920条】組織変更の登記で整理します。解散・清算の登記については、【会社法926条〜929条】解散・継続・清算人・清算結了の登記も参考になります。

919条の解散登記は清算開始を意味しない

会社法919条の「解散の登記」は、種類変更前の会社種類としての登記記録を閉じるための登記です。通常の解散のように、事業を終了して清算人が清算事務を行う場面とは異なります。

この違いを誤ると、取引先説明や契約書の処理を誤る可能性があります。種類変更後も同じ会社として事業を継続する前提で、商号、会社種類、代表者、社員の責任、許認可、契約上の通知義務を確認します。

商号変更・本店移転・目的変更を同時にする場合

種類変更では、商号中の「合名会社」「合資会社」「合同会社」の部分が変わります。あわせて、会社の名称部分、目的、本店、社員構成、代表社員などを変更したい場合もあります。

もっとも、種類変更登記と他の変更登記をどのように組み合わせるかは、登記実務上の整理が必要です。特に本店移転、商号変更、目的変更、社員加入・退社、代表社員の変更が絡む場合は、登記申請の順序、同時申請の可否、登録免許税、添付書面を個別に確認します。登記申請の一般的な考え方は、商業登記の申請手続|申請人・添付書類・オンライン申請の基本も参考になります。


会社法919条の実務チェックリスト

持分会社の種類変更は、条文上は短く見えますが、実務では確認事項が多い手続です。登記だけでなく、社員の責任関係、定款、商号、対外説明、契約・許認可をまとめて確認します。

変更前に確認すること

  • 現在の会社種類が、合名会社、合資会社、合同会社のいずれか
  • 現在の社員が、無限責任社員か有限責任社員か
  • 変更後にどの会社種類にするのか
  • 会社法638条のどのパターンに当たるのか
  • 合資会社では、会社法639条のみなし種類変更が生じていないか
  • 定款変更について総社員の同意が必要か、定款に別段の定めがあるか
  • 合同会社になる場合、出資の払込み又は給付が完了しているか

種類変更の中心は、社員の責任形態の変更です。無限責任社員が有限責任社員になる場合、又は有限責任社員が無限責任社員になる場合には、社員本人の意思確認、既存契約、債務、保証、取引先説明を丁寧に確認します。

登記申請前に確認すること

  • 定款変更の効力発生日
  • 登記期限となる2週間の最終日
  • 変更前持分会社の解散登記の内容
  • 変更後持分会社の設立登記の内容
  • 変更後の商号、目的、本店、社員、代表社員、公告方法
  • 会社成立年月日、変更前商号、種類変更の旨・年月日
  • 添付書面、印鑑届、登録免許税、オンライン申請の可否

登記の期限管理については、登記申請の期限(2週間・3週間)と起算点|登記の期間の考え方も参考になります。種類変更では、効力発生日を誤ると、2週間の期限管理もずれるため注意が必要です。

登記後に確認すること

種類変更登記が完了した後も、登記事項証明書を取得して、変更前後の表示、会社成立年月日、商号、会社法人等番号、代表者情報に誤りがないか確認します。登記完了後の確認は、取引先説明や金融機関手続にも直結します。

  • 登記事項証明書の記載に誤りがないか
  • 契約書、請求書、ウェブサイト、名刺、印章、銀行届出の表示を更新したか
  • 許認可・行政手続上の変更届が必要か
  • 取引先、金融機関、リース会社、保証先への通知が必要か
  • 税務・社会保険・労務関係の届出に影響がないか

種類変更は、登記が終わればすべて完了するわけではありません。外部から見える会社の種類が変わるため、取引先や行政手続に残る古い表示を更新することも重要です。


会社法919条に関するよくある質問

合資会社から合同会社に変更できますか

できます。合資会社は、社員の全部を有限責任社員とする定款変更をすることにより、合同会社になることができます。また、合資会社の無限責任社員が全員退社し、有限責任社員のみになった場合には、会社法639条により合同会社になる定款変更をしたものとみなされることがあります。

いずれの場合も、会社法919条により、種類変更前の合資会社について解散の登記をし、種類変更後の合同会社について設立の登記をする必要があります。

会社法919条の登記をしないと種類変更の効力は生じませんか

会社法919条は、種類変更が生じた後の登記を定める条文です。種類変更そのものは、会社法638条の定款変更の効力により生じます。ただし、登記をしないまま放置すると、登記簿上の表示と実体がずれ、取引先や金融機関との関係で説明が必要になります。

また、会社法上の登記義務を怠ると、過料などの問題が生じる可能性もあります。効力発生日が分かった段階で、2週間以内の申請を前提に準備することが安全です。

「解散登記」とあるので清算が必要ですか

会社法919条の解散登記は、通常の清算開始を意味するものではありません。種類変更前の会社種類としての登記記録を閉じるための登記です。通常の解散・清算とは区別して考えます。

ただし、登記事項証明書上は「解散」「設立」という表示が出るため、取引先に誤解されることがあります。必要に応じて、種類変更による登記であり、事業継続中であることを説明できるようにしておくとよいでしょう。

株式会社から合同会社にする場合も会社法919条ですか

違います。株式会社から合同会社にする場合、又は合同会社から株式会社にする場合は、会社法上の組織変更です。持分会社の中での種類変更ではないため、会社法919条ではなく、会社法920条の組織変更の登記が問題になります。

組織変更では、組織変更計画、債権者保護手続、株主又は社員の同意など、種類変更とは異なる手続が必要になります。919条と920条は、対象会社と手続の性質を分けて確認します。

種類変更と同時に商号や本店も変えられますか

種類変更により、商号中の会社種類部分は当然に変わります。さらに、商号の名称部分、本店、目的、社員、代表社員なども変更したい場合は、別途、定款変更や登記事項の変更を整理する必要があります。

同時に申請できるか、申請順序をどうするか、登録免許税がどうなるかは、変更内容と管轄によって変わります。種類変更と他の変更をまとめて行う場合は、登記申請書を作る前に全体の手続順序を整理しておくことが重要です。


まとめ

会社法919条は、持分会社が会社法638条により他の種類の持分会社となった場合に、種類変更前の持分会社について解散登記をし、種類変更後の持分会社について設立登記をすることを定める条文です。

  • 会社法919条は、合名会社・合資会社・合同会社の間の種類変更の登記を定めています。
  • 種類変更の実体的な根拠は会社法638条であり、919条は登記の規定です。
  • 期限は、会社法638条の定款変更の効力が生じた日から2週間以内です。
  • 変更前会社は解散登記、変更後会社は設立登記をしますが、通常の清算や新規設立とは意味が異なります。
  • 株式会社との組織変更は会社法920条の問題であり、919条の種類変更とは分けて整理します。

持分会社の種類変更では、社員の責任形態、商号、定款、登記事項、取引先説明が一体で変わります。特に、合資会社から合同会社への変更や、合資会社の社員退社によるみなし種類変更では、効力発生日と登記期限を誤らないよう注意が必要です。

坂尾陽弁護士

会社法919条の登記は、短い条文ですが、持分会社の責任設計と登記簿の連続性に関わる重要な手続です。種類変更を検討する場合は、定款変更、社員の責任、出資履行、登記申請、契約・許認可の変更届まで、手続全体をまとめて確認しましょう。

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