【会社法108条】異なる種類の株式|条文の要点と実務ポイント

坂尾陽弁護士

会社法108条は、配当優先株式、議決権制限株式、拒否権付株式、役員選任種類株式など、内容の異なる二以上の種類の株式を発行するための基本条文です。種類株式は資金調達、事業承継、株主間の利害調整に役立つ一方、定款記載、種類株主総会、既存株主への影響を誤ると、決議・登記・買取請求のリスクにつながります。

執筆者:弁護士 坂尾 陽(企業法務・M&A担当)

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会社法108条の要点

会社法108条は、株式会社が、一定の事項について内容の異なる二以上の種類の株式を発行できることを定める規定です。いわゆる種類株式の基本条文であり、普通株式とは異なる配当、残余財産、議決権、譲渡制限、取得条項、拒否権、役員選任権などを設計するときの出発点になります。

108条を読むときは、「どのような種類株式を置けるか」だけでなく、「定款に何を書くか」「種類株主総会が必要になるか」「既存株主に不利益が生じないか」をセットで確認することが重要です。

確認項目 要点 実務上の意味
制度の位置づけ 内容の異なる二以上の種類の株式を発行できる規定です。 普通株式だけでは調整しにくい投資条件・支配権・出口設計を定款で整理します。
設計できる事項 剰余金配当、残余財産、議決権、譲渡制限、取得請求、取得条項、全部取得条項、拒否権、役員選任の9類型です。 目的に応じて複数の内容を組み合わせることがあります。
定款記載 種類株式の内容と発行可能種類株式総数を定款で定めます。 抽象的な方針では足りず、対価、条件、決議事項、選任数などを具体化します。
手続 定款変更、種類株主総会、特殊決議、株主全員同意などが問題になります。 導入・変更・廃止の場面で、110条・111条・322条等を確認します。
注意点 種類株式は株主平等、既存株主保護、反対株主対応と密接に関係します。 支配権や投資回収に影響するため、定款案だけでなく株主間契約・登記まで確認します。

株式の基本的な位置づけは、株式とは|株主の責任・権利・平等(会社法104条〜109条)を整理も併せて確認してください。種類株式全体の設計は、種類株式とは|内容・設計・定款変更のポイントで整理しています。

会社法108条の条文

会社法108条1項は、種類株式として異なる定めを置くことができる事項を列挙しています。条文の原文・最新表示は、会社法108条(e-Gov法令検索)で確認できます。

第百八条 株式会社は、次に掲げる事項について異なる定めをした内容の異なる二以上の種類の株式を発行することができる。ただし、指名委員会等設置会社及び公開会社は、第九号に掲げる事項についての定めがある種類の株式を発行することができない。

108条1項各号は、剰余金の配当、残余財産の分配、議決権、譲渡制限、取得請求権、取得条項、全部取得条項、拒否権、役員選任権という9つの事項を掲げています。108条2項は各種類株式の定款記載事項と発行可能種類株式総数を、108条3項は一定事項について要綱を定款に定めたうえで初回発行時までに決議で具体化できることを定めています。

108条の条文は長いため、本文では実務で確認しやすいように、1項の9類型、2項の定款記載事項、3項の要綱方式を分けて整理します。

種類株式とは何か

内容の異なる株式を二種類以上発行する制度

種類株式とは、株式会社が発行する株式について、配当、議決権、取得条件などの内容が異なる複数の種類を設ける制度です。典型的には、普通株式とは別に、配当を優先する優先株式、議決権を制限する株式、重要事項に拒否権を持つ株式などを発行します。

種類株式は、会社と株主の利害を柔軟に調整できる点に特徴があります。たとえば、投資家には配当や優先的な回収を与えつつ、創業者の議決権比率を維持する、事業承継で後継者に経営権を集中させる、特定事項について投資家の同意を必要にする、といった設計が考えられます。

107条との違い

会社法107条と108条は、どちらも株式の内容を特別に定める規定ですが、役割が異なります。107条は、会社が発行する全部の株式に共通する特別の定めを置く制度です。これに対し、108条は、内容の異なる二以上の種類の株式を発行する制度です。

条文 対象 主な内容 実務上の使い分け
会社法107条 全部の株式に共通する内容 譲渡制限、取得請求権、取得条項 単一種類の株式に共通の制限や取得条件を付す場合
会社法108条 内容の異なる二以上の種類の株式 配当、残余財産、議決権、拒否権、役員選任等を含む9類型 普通株式と優先株式、議決権株式と無議決権株式などを分ける場合
実務メモ

普通株式だけを発行する会社が譲渡制限を置く場合は107条の問題として整理することが多い一方、普通株式とA種優先株式を分ける場合は108条の種類株式設計になります。定款案を作る前に、全部の株式に共通する定めなのか、種類ごとに異なる定めなのかを確認してください。

会社法108条1項の9種類

会社法108条1項は、種類株式として異なる定めを置くことができる事項を9つに分けています。実務では、単独の内容だけでなく、配当優先+無議決権、取得請求権+取得条項、拒否権+譲渡制限など、複数の内容を組み合わせることがあります。

類型 内容 典型的な使い方 主な注意点
剰余金配当種類株式 配当額、配当条件、優先・劣後などを種類ごとに変えます。 投資家に優先配当を付す、普通株式より高い配当を約束する 分配可能額、累積・非累積、参加・非参加の設計を確認します。
残余財産分配種類株式 清算時の残余財産の分配順位や内容を変えます。 投資家に優先的な回収権を与える 配当優先と組み合わせ、清算時の出口を確認します。
議決権制限種類株式 議決権を行使できる事項又は条件を限定します。 資金調達をしつつ既存株主の支配権希薄化を抑える 公開会社では会社法115条の上限規制に注意します。
譲渡制限種類株式 特定の種類株式の譲渡に会社の承認を必要とします。 特定種類の株主構成を固定する 普通株式との譲渡制限の有無を分ける場合に使います。
取得請求権付種類株式 株主が会社に取得を請求できます。 投資家の出口、一定期間後の償還、普通株式への転換 取得対価、請求期間、財源、普通株式への転換条件を確認します。
取得条項付種類株式 一定事由の発生により会社が取得できます。 期限到来、上場、契約違反、相続等をきっかけに取得する 取得事由、対価、対象株式の決定方法を明確にします。
全部取得条項付種類株式 株主総会決議により当該種類の株式全部を取得できます。 組織再編・スクイーズアウトの旧実務、種類株式整理 取得対価、反対株主保護、価格決定申立てとの関係を確認します。
拒否権付種類株式 一定事項について種類株主総会の決議を追加で必要にします。 重要事項について投資家・創業者・後継者に同意権を与える 拒否権の対象を広げすぎると経営停滞や紛争を招きます。
役員選任種類株式 特定種類の種類株主総会で取締役又は監査役を選任できます。 合弁会社、事業承継、投資家派遣役員の設計 公開会社・指名委員会等設置会社では発行できません。

上記9類型のうち、事業会社・非上場会社で特に使われやすいのは、配当・残余財産に関する優先株式、議決権制限株式、取得請求権付種類株式、取得条項付種類株式、拒否権付種類株式です。役員選任種類株式は強力ですが、利用できる会社類型や機関設計に制限があります。

定款に定めるべき事項

種類株式の内容と発行可能種類株式総数を定める

会社法108条2項は、種類株式を発行する場合に、各種類株式の内容と発行可能種類株式総数を定款で定めることを求めています。発行可能種類株式総数とは、それぞれの種類ごとに発行できる株式数の上限です。

定款に記載すべき内容は、種類株式の類型によって変わります。たとえば、配当優先株式であれば配当財産の価額の決定方法や配当条件、議決権制限株式であれば議決権を行使できる事項や条件、取得請求権付種類株式であれば取得請求できる旨、対価、請求期間などを定める必要があります。

要綱方式を使える場合がある

108条3項は、一定の事項について、定款に要綱を定めたうえで、当該種類の株式を初めて発行する時までに、株主総会又は取締役会等で内容を定めることができる場合を定めています。種類株式の条件をすべて定款本文に細かく固定すると、投資交渉のたびに定款変更が必要になり、機動性が落ちることがあります。

もっとも、要綱方式を使えば何でも後で決められるわけではありません。定款に何を要綱として書くか、どの機関で決定するか、登記実務上どこまで明確にするかを確認する必要があります。

注意

種類株式は、定款、株主総会議事録、種類株主総会議事録、発行要項、投資契約、株主間契約、登記が連動します。契約書だけで権利を作ったつもりでも、会社法上の種類株式として効力を持たせるには定款記載と手続が必要です。

種類株式を導入・変更するときの手続

定款変更が出発点になる

新たに種類株式を設ける場合、通常は定款変更が必要です。定款変更には株主総会の特別決議が必要になります。株式の内容が既存株主に不利益を与える場合には、通常の特別決議だけで足りるかを別途確認しなければなりません。

特に、取得条項を付す、譲渡制限を付す、全部取得条項を付す、ある種類株主に損害を及ぼすおそれがある変更をする、といった場面では、会社法110条・111条・322条・324条などの確認が必要です。定款変更の特則については、会社法110条・111条の解説も確認してください。

種類株主総会が必要になることがある

種類株式発行会社では、通常の株主総会に加えて、特定の種類株主だけで構成される種類株主総会が必要になることがあります。種類株式の内容を変更する場合や、ある種類株主に損害を及ぼすおそれがある行為をする場合、種類株主総会の要否を必ず確認してください。

種類株主総会が必要なのに開催しないまま進めると、定款変更、募集株式発行、組織再編、全部取得などの手続が後で争われる可能性があります。株主総会の招集手続全般は、株主総会の招集手続も参照してください。

特定の株主の株式だけを別種類に変える場合

実務では、発行済みの普通株式の一部だけを無議決権株式や優先株式に変更したいという相談があります。たとえば、特定株主の議決権割合を下げる、投資家の保有株式だけ優先株式にする、合弁当事者ごとに権利を分けるといった場面です。

このような処理は、単に定款を変更するだけで足りるとは限りません。株式の内容を変更される株主と会社の合意、同一種類に属する他の株主への影響、他の種類株主に損害を及ぼすおそれ、登記実務上の取扱いを確認する必要があります。少数株主や対立株主を狙い撃ちするような設計は、株主平等や権利濫用の観点からも問題になり得ます。

議決権制限株式の実務上の注意点

議決権をなくすだけではなく、事項を限定できる

議決権制限種類株式では、すべての株主総会事項について議決権を持たない完全無議決権株式のほか、一定事項についてだけ議決権を持つ株式を設計できます。たとえば、通常の取締役選任には議決権を持たないが、合併、会社分割、重要な定款変更には議決権を持つ、といった設計が考えられます。

ただし、会社法108条3号は、議決権を行使できる事項や条件を定める制度であり、1株に複数議決権を直接付与する制度ではありません。議決権の強弱を設計したい場合は、単元株式数、株式数、種類株式の組合せ、定款・株主間契約の役割を慎重に整理する必要があります。

少数株主権・株主総会手続への影響

議決権制限株式を発行すると、株主総会の議決権数だけでなく、少数株主権の要件や議決権割合の計算にも影響します。総会招集請求、株主提案、議決権割合を基準とする手続では、その種類株式がどの事項について議決権を持つかを確認します。

会社側では、株主名簿、種類株式の内容、基準日、議決権行使書面、委任状、議決権集計を整合させる必要があります。議決権制限の内容が分かりにくいと、株主総会の議決権行使や決議成立の判断を誤るおそれがあります。

公開会社では上限規制がある

公開会社では、議決権制限株式の数が発行済株式総数の二分の一を超えるに至ったときは、会社法115条により、その状態を解消するために必要な措置をとる必要があります。公開会社で議決権制限株式を使う場合は、発行時だけでなく、その後の自己株式取得、株式併合、種類株式の転換、増資などによって割合が変動する点にも注意が必要です。

112条から115条までの周辺規定は、会社法112条〜115条の解説で整理しています。

拒否権付種類株式・役員選任種類株式の使い方

拒否権付種類株式

拒否権付種類株式は、一定の事項について、通常の株主総会又は取締役会決議だけでなく、その種類株主総会の決議を必要とする種類株式です。いわゆる黄金株と呼ばれることがあります。

拒否権の対象としては、定款変更、重要な資産処分、合併・会社分割、第三者割当増資、代表取締役の選定、事業譲渡などが検討されることがあります。ただし、対象事項を広げすぎると、日常的な経営判断まで止まる、特定株主との関係悪化で会社運営が麻痺する、といったリスクがあります。

役員選任種類株式

役員選任種類株式は、特定の種類株主を構成員とする種類株主総会で、取締役又は監査役を選任できる種類株式です。合弁会社、投資家派遣役員、事業承継、グループ会社管理などで検討されることがあります。

もっとも、公開会社と指名委員会等設置会社は、108条1項9号の定めがある種類株式を発行できません。また、監査等委員会設置会社や機関設計との関係、112条以下の廃止・制限ルール、役員の任期・責任との関係を確認する必要があります。

全部取得条項付種類株式と価格決定

会社法108条1項7号は、株主総会決議により、その種類の株式全部を会社が取得できる全部取得条項付種類株式を定めています。全部取得条項付種類株式は、過去のスクイーズアウト実務や種類株式の整理で重要な役割を持ってきました。

もっとも、全部取得条項付種類株式を使う場面では、108条だけでなく、171条以下の取得手続、反対株主の保護、取得価格決定申立て、M&A・組織再編の制度との関係を確認する必要があります。公開買付け後に全部取得条項付種類株式を用いた取引について、最高裁平成28年7月1日決定は、一般に公正と認められる手続で公開買付けが行われ、特段の事情がない場合の取得価格判断について重要な判断を示しています。

反対株主の株式買取請求や価格決定の流れは、反対株主の株式買取請求・新株予約権買取請求|価格決定までの流れも確認してください。M&Aの文脈では、M&Aにおける反対株主の株式買取請求も関連します。

会社側が確認すべき実務ポイント

種類株式を導入・変更する会社側では、目的、定款、手続、登記、契約の整合性を確認する必要があります。

  • 目的を明確にする:資金調達、事業承継、議決権調整、投資家保護、出口設計など、何のために種類株式を置くかを整理します。
  • 種類株式の内容を具体化する:配当、残余財産、議決権、取得対価、取得条件、拒否権対象事項などを曖昧にしないようにします。
  • 必要な決議・同意を確認する:株主総会、種類株主総会、特殊決議、株主全員同意、取締役会決議の要否を確認します。
  • 既存株主への影響を整理する:希薄化、議決権割合、配当順位、出口、拒否権の有無を既存株主ごとに確認します。
  • 契約と定款を一致させる:投資契約・株主間契約に書いた権利を、定款・発行要項・登記にどう反映するかを確認します。
  • 将来の変更・廃止も想定する:上場、M&A、相続、投資家の退出、組織再編のときに障害にならないかを検討します。

種類株式は、導入時には便利に見えても、将来の増資、M&A、事業承継、株主間紛争の場面で制約になることがあります。定款に入れる前に、将来の出口や変更手続まで確認しておくことが重要です。

株主・投資家側が確認すべきポイント

種類株式を取得する株主・投資家側では、自分が取得する株式の権利内容を普通株式と比較して確認する必要があります。特に、配当や残余財産が優先される一方で議決権が制限されている、取得請求権があるが取得対価の算定が不明確、拒否権があるが対象事項が狭い、といった設計では、想定した保護が実際には十分でないことがあります。

確認すべき資料は、定款、発行要項、株主総会議事録、種類株主総会議事録、投資契約、株主間契約、登記事項証明書、株主名簿です。口頭説明や投資契約だけではなく、会社法上の種類株式として定款に反映されているかを確認してください。

会社法108条と周辺条文の関係

108条は種類株式の入口ですが、実務では周辺条文と一体で確認します。

条文・論点 テーマ 108条との関係
会社法105条 株主の権利 種類株式で制限・優先される株主権の基本を確認します。
会社法107条 全部の株式に共通する特別の定め 107条は全部の株式、108条は二以上の種類の株式という違いがあります。
会社法109条 株主平等 種類株式の内容に応じた異なる取扱いと、平等原則の関係を確認します。
会社法110条・111条 定款変更手続の特則 株式内容の変更、取得条項・譲渡制限・全部取得条項の追加で問題になります。
会社法112条〜115条 役員選任種類株式・発行可能株式総数等 108条9号や議決権制限株式の上限と関係します。
株式買取請求・価格決定 反対株主保護 種類株式の変更・取得・組織再編で株主の退出保護が問題になります。

会社法108条に関するQ&A

種類株式は非上場会社でも使えますか。

使えます。むしろ、非上場会社では、事業承継、合弁会社、投資家との条件調整、株主間紛争の予防などで種類株式が問題になることがあります。ただし、定款記載、株主総会決議、種類株主総会、登記を整える必要があります。

配当優先株式には必ず議決権制限を付ける必要がありますか。

必ずではありません。配当優先だけを定めることも、配当優先に加えて議決権制限を付けることもあります。実務では、投資家に経済的優先権を与える代わりに議決権を制限するなど、目的に応じて組み合わせを検討します。

拒否権付種類株式を置けば、重要事項を必ず止められますか。

定款で拒否権の対象事項と条件を適切に定めていれば、その事項について種類株主総会の決議が必要になります。ただし、対象事項が曖昧だと解釈争いになります。また、拒否権の濫用、会社運営の停滞、他の株主との関係悪化にも注意が必要です。

種類株式の内容は後から変更できますか。

変更できる場合がありますが、定款変更、種類株主総会、株主全員同意などが必要になることがあります。特定の種類株主に不利益が生じる変更や、他の種類株主に損害を及ぼすおそれがある変更では、通常の株主総会決議だけで進めないよう注意してください。

種類株式と属人的定めは何が違いますか。

種類株式は、株式の種類ごとに権利内容を変える制度です。これに対し、会社法109条2項の属人的定めは、非公開会社において、株主ごとに剰余金配当、残余財産分配、議決権について異なる取扱いを定める制度です。どちらを使うかによって、定款記載、決議要件、株主平等との関係が変わります。

投資契約だけで優先配当や拒否権を定めれば足りますか。

契約上の権利として当事者間で効力を持つ場合はありますが、会社法上の種類株式として会社・株主全体に効力を持たせるには、定款に反映する必要があります。投資契約、株主間契約、定款、発行要項を分けて設計してください。

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会社法108条は、株式の基本、種類株式、株主平等、定款変更、反対株主保護、株主総会手続と密接に関係します。関連する記事も併せて確認してください。

まとめ

会社法108条は、内容の異なる二以上の種類の株式を発行するための基本規定です。種類株式を使うと、配当、残余財産、議決権、譲渡制限、取得請求、取得条項、全部取得条項、拒否権、役員選任権を柔軟に設計できます。

一方で、種類株式は株主の経済的利益、議決権、会社支配、投資回収に大きく影響します。実務では、108条だけでなく、107条、109条、110条・111条、112条〜115条、種類株主総会、株式買取請求、株主間契約・投資契約との関係を確認する必要があります。導入・変更・廃止のいずれの場面でも、定款案、決議手続、登記、既存株主への影響を早い段階で整理してください。

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