情報公開法5条2号の法人情報・営業秘密とは|不開示を求める判断軸

情報公開法に基づく行政文書開示請求では、企業が行政機関へ提出した申請書、報告書、技術資料、契約資料、補助金・入札関係資料などが、第三者からの開示請求の対象になることがあります。

もっとも、企業情報であれば常に不開示になるわけではありません。情報公開法5条2号は、法人等に関する情報のうち、開示により権利、競争上の地位その他正当な利益を害するおそれがあるものなどを不開示情報として扱いますが、その判断では、どの記載が、どのような不利益につながるのかを具体的に説明する必要があります。

この記事では、企業側の立場から、情報公開法5条2号の法人情報、営業秘密との違い、判例上重視される推知可能性、反対意見書へ落とし込むための整理方法を解説します。

  • 法人情報でも、主観的に知られたくないだけでは不開示になりません。
  • 不開示を求めるには、開示により生じる競争上・営業上の具体的不利益を整理します。
  • 営業秘密と情報公開法5条2号の不開示情報は、重なる部分はありますが同じ概念ではありません。
  • 原価、技術情報、取引先名、契約条件、事業計画、入札資料は、推知可能性を説明できるかが重要です。
  • 公益、安全、環境、行政処分に関する情報では、企業側の不利益だけでなく開示の必要性も問題になります。

坂尾陽弁護士

企業情報の開示を止めたい場合、「営業秘密です」「社外秘です」とだけ書いても足りません。文書のどの部分から何が読み取られ、誰が利用し、どの不利益が生じるのかを、記載部分ごとに整理しましょう。

執筆者:弁護士 坂尾 陽(企業法務・M&A担当)

企業法務の無料法律相談実施中!

  • 0円!完全無料の法律相談
  • 弁護士による無料の電話相談も対応
  • お問合せは24時間365日受付
  • 土日・夜間の法律相談も実施
  • 全国どこでも対応いたします


企業法務の無料法律相談 0120-126-050(24時間365日受付)

 


情報公開法5条2号の法人情報とは

行政機関の保有する情報の公開に関する法律5条は、開示請求があった場合、原則として行政文書を開示しなければならないとしつつ、不開示情報に当たる場合を例外として定めています。

そのうち5条2号は、法人その他の団体に関する情報や、事業を営む個人の当該事業に関する情報を対象にしています。株式会社、学校法人、医療法人、各種団体、個人事業主の事業情報などが問題になり得ます。

企業側で特に重要なのは、5条2号イの「公にすることにより、当該法人等又は当該個人の権利、競争上の地位その他正当な利益を害するおそれがあるもの」です。実務上は、営業情報、技術情報、原価情報、取引条件、顧客・取引先情報、入札・補助金関係資料などについて、この不開示事由に当たるかが問題になります。

法人情報であっても全部が不開示になるわけではない

情報公開法は、行政機関が保有する情報の公開を原則とする制度です。そのため、企業が作成した資料であっても、行政機関が職務上取得し、組織的に用いるものとして保有していれば、行政文書として開示請求の対象になり得ます。

また、資料全体が企業に関するものであっても、すべてが不開示になるとは限りません。法人名、提出日、申請の概要、既に公表されている情報、単なる形式的記載などは、開示されても競争上の地位や正当な利益を害するおそれが認められにくいことがあります。

MEMO

情報公開法上の不開示は、「企業の資料だから守られる」という発想ではなく、「その記載を公にすると、どの利益が害されるのか」を個別に見る発想です。


不開示になるための基本要件

企業側が不開示を求めるときは、条文上の文言をそのままなぞるのではなく、要件ごとに事情を整理する必要があります。

整理すべき要件 企業側で見るべきポイント 説明例
法人等に関する情報か 企業の組織、事業、権利利益と関連する情報か 技術提案書、事業計画書、契約条件、原価、取引先名など
権利・競争上の地位・正当な利益 守られるべき利益が何か ノウハウ、価格交渉上の地位、信用、契約上の利益、技術上の優位性など
害するおそれ 抽象的な不安ではなく、開示から不利益までのつながりを説明できるか 競業者が原価構造を推知し、価格競争や交渉で利用するなど
公益上の開示必要性 生命・健康・生活・財産保護の必要性が問題にならないか 安全、環境、消費者被害、行政処分関係の資料など
部分開示の可否 文書全体ではなく、黒塗りやマスキングで足りる部分があるか 表の一部項目、数値、取引先名、技術説明だけを不開示にする案

「害するおそれ」は客観的に説明する

審査基準では、5条2号イの「害するおそれ」について、単なる確率的な可能性ではなく、法的保護に値する蓋然性が求められると説明されています。これは、企業側が「困る」「嫌だ」「社外秘である」と述べるだけでは不十分であることを意味します。

たとえば、開示される数値が原価、利益率、生産効率、仕入条件、販売戦略、技術水準などの推知につながる場合には、その推知の流れを具体的に説明します。さらに、誰がその情報を利用できるのか、競業者、取引先、需要者、供給者のどの立場で不利益が生じるのかまで整理すると、反対意見書の説得力が高まります。

5条2号ロの任意提供情報も確認する

情報公開法5条2号ロは、行政機関の要請を受けて、公にしないとの条件で任意に提供された情報で、その条件を付することが合理的と認められるものを不開示情報としています。

もっとも、法令に基づく提出命令や許認可申請の添付資料では、常に5条2号ロが使えるとは限りません。また、提出時に「非公開希望」と記載していても、それだけで当然に不開示になるわけではありません。提出経緯、行政機関とのやり取り、非公開条件の有無、業界上の通常の取扱い、情報の性質を確認する必要があります。


営業秘密と情報公開法の不開示情報は同じではない

企業側では、「これは営業秘密だから当然に開示されない」と考えがちです。しかし、情報公開法5条2号の不開示情報と、不正競争防止法上の営業秘密は、重なり得るものの、同じ概念ではありません。

不正競争防止法上の営業秘密では、一般に、秘密として管理されていること、有用な営業上又は技術上の情報であること、公然と知られていないことが問題になります。他方、情報公開法5条2号では、行政機関が保有する行政文書について、開示により法人等の権利、競争上の地位その他正当な利益を害するおそれがあるかを見ます。

観点 情報公開法5条2号 不正競争防止法上の営業秘密
主な場面 行政機関が保有する行政文書の開示・不開示 営業秘密の持ち出し、漏えい、使用、取得など
中心となる判断 開示により企業の正当な利益を害するおそれがあるか 秘密管理性、有用性、非公知性を満たすか
主な対応 意見照会、反対意見書、マスキング案、争訟対応 差止め、損害賠償、刑事対応、社内調査など
企業側の説明 何が推知され、どの競争上の不利益が生じるか 秘密管理措置、情報の有用性、非公知性など

営業秘密として管理していた事実は、情報公開法上も重要な説明材料になります。たとえば、アクセス制限、秘密表示、社内規程、取引先との秘密保持契約、開示範囲の限定などは、当該情報が通常公にされない性質の情報であることを示す事情になり得ます。

ただし、情報公開法上の反対意見書では、営業秘密の管理状況だけで止めず、行政文書のどの記載が開示されると、企業の競争上の地位や正当な利益を害するのかまで説明する必要があります。

注意

営業秘密侵害や社内からの情報持ち出しへの対応は、情報公開法上の開示請求対応とは別問題です。本記事では、行政機関が保有する行政文書の開示・不開示に絞って解説しています。


開示されやすい情報・不開示を主張しやすい情報

同じ企業資料でも、記載内容によって開示されやすさは異なります。企業側では、文書名だけで判断せず、記載部分ごとに不開示理由を整理することが重要です。

情報の種類 不開示を主張しやすい事情 開示されやすい事情
原価・利益率・製造コスト 競業者や取引先が価格交渉、入札、仕入条件の推知に使える 既に公表済み、概括的数値、個別性が低い
技術情報・製造方法 独自技術、工程、性能、ノウハウ、品質管理方法が推知される カタログや公開仕様書と同程度の情報にとどまる
技術提案書・入札資料 提案手法、価格戦略、実施体制、評価上の工夫が競業者に利用される 落札結果や評価項目の概要として既に公開されている
契約書・取引条件 単価、割引率、支払条件、責任分担、独自の交渉条件が分かる 契約相手や契約金額の概要が法令・制度上公開される
取引先・顧客・協力会社名 営業網、供給網、外注体制、顧客構成が推知される 公表済みの受託者、許認可上当然に明らかになる関係
事業計画書・補助金資料 新規事業、投資計画、収支見込み、競争戦略が含まれる 制度上の採択結果や事業概要として公表予定の部分
行政処分・安全・環境関係資料 個別の技術情報や未公表ノウハウが含まれる 生命・健康・生活・財産の保護、住民利益、消費者安全の観点が強い

重要なのは、「契約書だから不開示」「技術提案書だから不開示」と文書名で一括するのではなく、契約書のどの条項、技術提案書のどの図表、事業計画書のどの数値が問題なのかを特定することです。

契約書や技術提案書は一部開示が問題になりやすい

契約書の情報公開では、契約当事者、契約期間、契約金額の概要などは開示されやすい一方で、詳細な単価、割引条件、責任制限、技術仕様、履行方法などは、不利益の具体性を説明できれば不開示又はマスキングを求める余地があります。

技術提案書の情報公開でも、提案名や事業概要だけでなく、独自の実施手順、技術的工夫、担当体制、協力会社、見積内訳、評価対策が含まれる場合には、競業者が次回入札や営業提案で利用できるかを検討します。

事業計画書のマスキングでは将来情報を意識する

事業計画書には、将来の投資、収支見込み、販売計画、顧客開拓、資金繰り、提携候補、製品ロードマップが含まれることがあります。これらは、現時点では外部に公表していない将来情報であり、開示により競争上の不利益が生じる可能性があります。

事業計画書のマスキングでは、単に「社外秘」とするのではなく、数値、取引先、販売チャネル、開発計画、スケジュールなどの項目ごとに、開示により何が推知されるかを整理します。


情報公開法の判例から見る推知可能性

情報公開法5条2号の法人情報では、開示される情報そのものが秘密の核心である場合だけでなく、その情報から企業の内部事情が推知される場合も問題になります。

最高裁平成23年10月14日判決は、工場単位の燃料・電気使用量等の数値情報について、それが公にされることにより、エネルギーコスト、製造原価、省エネルギー技術の水準、価格交渉上の材料などが推知され得る点を重視し、情報公開法5条2号イの不開示情報該当性を判断しています。

この判例からは、企業側が不開示を求める際、開示対象情報を単独で見るだけでなく、同業他社、取引先、需要者、供給者が他の公知情報と組み合わせた場合に何を読み取れるかを説明する必要があることが分かります。

主観的に知られたくないだけでは足りない

他方で、最高裁平成13年11月27日判決は、法人側が主観的に知られたくないと考えるだけでは足りず、開示により競争上の地位その他正当な利益が害されることを客観的に説明する必要があることを示すものとして参照されます。

したがって、反対意見書では、「秘密情報である」「信用が低下する」「取引先に知られたくない」といった抽象表現だけで終わらせず、開示により生じる競争上・営業上の不利益を具体化することが重要です。

判例の使い方

判例は、同じ資料なら必ず同じ結論になるという意味ではありません。反対意見書では、判例名を挙げるだけでなく、自社資料の記載内容と推知される不利益を対応させることが重要です。


反対意見書に落とし込むときの整理方法

法人情報の不開示を求める場面では、最終的に、行政機関へ提出する反対意見書の中で説得的に説明できるかが重要です。反対意見書の書式や具体的な書き方は、反対意見書の書き方|企業情報の不開示を求める資料整理で詳しく解説しますが、本記事では法的根拠に対応する整理軸を確認します。

整理項目 書くべき内容 避けるべき記載
対象部分 ページ、項目、表、行、数値、図面などを特定する 「資料全部を不開示」とだけ書く
情報の性質 原価、技術、顧客、契約条件、事業計画などの区分を示す 「企業秘密」「社外秘」とだけ書く
推知される内容 開示により読み取れるコスト、技術水準、取引条件、戦略を説明する 「悪用される可能性がある」と抽象的に書く
利用できる相手 競業者、取引先、需要者、供給者、次回入札参加者などを示す 誰がどう利用するかを示さない
生じる不利益 価格交渉上の不利益、競争力低下、信用毀損、取引喪失などを具体化する 「会社に損害がある」とだけ書く
代替案 部分開示、マスキング案、開示可能部分を示す 全面不開示だけを求めて理由が薄くなる

行政機関は、開示請求者の利益、情報公開制度の趣旨、第三者企業の正当な利益を踏まえて判断します。そのため、企業側の反対意見書では、感情的な反対ではなく、条文上の不開示事由に対応する事実と資料を示すことが必要です。

社内資料を集める順番

反対意見書を作成する前に、次の資料を集めると、不開示理由を具体化しやすくなります。

  • 提出資料の原本・提出版
    行政機関に提出した最終版、添付資料、差替え版を確認します。
  • 公開済み情報
    自社サイト、官公庁公表資料、入札結果、公表済み報告書と重複する部分を整理します。
  • 秘密管理資料
    秘密表示、アクセス権限、社内規程、NDA、取引先との契約条項を確認します。
  • 事業部の説明メモ
    開示されると競業者や取引先が何を推知できるかを担当部署から聞き取ります。
  • マスキング案
    全面不開示ではなく、開示可能部分と不開示希望部分を分けた案を作ります。

部分開示とマスキングを前提に考える

情報公開法6条は、行政文書の一部に不開示情報が記録されている場合でも、その部分を容易に区分して除くことができるときは、当該部分を除いた部分を開示しなければならないと定めています。

そのため、企業側が「資料全体を出さないでほしい」と考えていても、行政機関は、黒塗りやマスキングにより一部開示できないかを検討します。企業側としても、全面不開示だけを求めるのではなく、どの部分をマスキングすべきかを具体的に示す方が実務上有効なことがあります。

マスキング案では情報単位を細かく見る

たとえば、1つの表の中にも、項目名、単位、数値、注記、担当部署名、取引先名、技術説明が混在していることがあります。この場合、表全体の不開示を求めるよりも、競争上の不利益につながる数値や注記だけを特定した方が、行政機関にとっても判断しやすくなります。

契約書であれば、契約全体ではなく、単価、支払条件、責任制限、秘密保持、技術仕様、別紙見積などを分けます。技術提案書であれば、提案概要、実施体制、工程表、ノウハウ、協力会社名、価格内訳を分けます。事業計画書であれば、事業概要、収支計画、販売先、投資計画、開発スケジュールを分けます。

注意

全面不開示を求める必要がある場面もありますが、理由が抽象的な全面不開示主張は弱くなりがちです。開示可能部分と不開示希望部分を分けて示すことで、守るべき情報を絞り込むことができます。


公益・安全・環境・行政処分関係では開示されやすい場面がある

情報公開法5条2号には、人の生命、健康、生活又は財産を保護するため、公にすることが必要であると認められる情報を除くというただし書があります。

そのため、企業側に不利益が生じ得る情報であっても、消費者安全、生活環境、労働安全、医薬品・食品・製品安全、行政処分、補助金の適正利用、公共事業の透明性などが関係する場合には、開示の必要性が強く考慮されることがあります。

このような場面では、「開示されると信用が低下する」「報道されると困る」といった説明だけでは足りません。信用低下が、単に行政処分や事故の事実が知られることによるものなのか、それとも技術情報や取引条件の開示による競争上の不利益なのかを分けて整理する必要があります。

請求者の属性や目的だけに頼らない

企業側では、開示請求者が競業者である、反対運動をしている、報道目的である、といった事情を重視したくなることがあります。しかし、情報公開制度では、原則として誰でも開示請求ができ、請求者の目的だけで不開示が決まるわけではありません。

もちろん、請求者の属性から具体的な利用可能性を説明できる場合もありますが、反対意見書の中心は、請求者の批判ではなく、開示される情報の性質と、それにより企業の正当な利益が害されるおそれです。


意見照会書が届いた後の実務対応

法人情報・営業秘密の不開示を求める論点は、意見照会書が届いてから短期間で整理しなければならないことが多いです。初動対応は、情報公開法の意見照会書が届いた企業の初動対応でも解説していますが、法人情報の観点では次の流れを意識します。

  • 対象文書を特定する
    通知書の文書名だけでなく、提出年月日、担当部署、添付資料、差替えの有無を確認します。
  • 開示予定部分を確認する
    行政機関が全部開示、一部開示、部分マスキングのどれを予定しているかを確認します。
  • 不開示希望部分を洗い出す
    ページ、項目、行、図表、数値ごとに、開示されると困る部分を特定します。
  • 事業部から推知内容を聞き取る
    競業者や取引先が見た場合に分かる情報、交渉上使われる情報を確認します。
  • 反対意見書とマスキング案を提出する
    期限内に、条文に対応した理由と必要資料を添えて提出します。

開示決定が出た後は、対応できる時間がさらに短くなります。既に開示決定通知が届いている場合は、開示決定後に企業が取るべき対応|審査請求・取消訴訟・執行停止を確認し、開示実施日前に審査請求、取消訴訟、執行停止の要否を検討してください。


よくある質問

法人情報とは何ですか

法人情報とは、法人その他の団体の組織、事業、権利利益などに関する情報をいいます。企業の申請書、報告書、契約資料、技術資料、入札資料などが典型です。ただし、法人情報であることと、不開示情報に当たることは別です。

営業秘密であれば必ず不開示になりますか

必ず不開示になるとは限りません。営業秘密として管理している事情は重要ですが、情報公開法上は、開示により企業の権利、競争上の地位その他正当な利益を害するおそれがあるかを具体的に判断します。

契約書は情報公開請求で開示されますか

契約書も、行政機関が保有する行政文書であれば開示請求の対象になり得ます。もっとも、単価、割引率、技術仕様、責任分担、取引上のノウハウなどは、事情により不開示又はマスキングを求める余地があります。

技術提案書の情報公開では何を守るべきですか

技術提案書では、提案の概要だけでなく、独自の技術、工程、実施体制、協力会社、見積内訳、評価対策などが問題になります。競業者が次回入札や営業提案で利用できる情報かどうかを整理します。

事業計画書のマスキングではどこを見ますか

事業計画書では、収支計画、投資計画、販売先、提携候補、開発スケジュール、資金調達、利益見込みなどを確認します。将来の競争戦略や交渉材料が推知される部分は、具体的な不利益を説明してマスキングを求めることを検討します。

法人情報と個人情報が同じ文書に含まれる場合はどうなりますか

同じ文書に法人情報と個人情報が含まれる場合、それぞれ別の不開示事由として検討されます。たとえば、担当者名、連絡先、個人の評価情報などは個人情報としての検討が必要になり、企業の取引条件や技術情報は法人情報としての検討が必要になります。


まとめ

情報公開法5条2号の法人情報は、企業が行政機関へ提出した情報を守るための重要な根拠です。しかし、企業情報であることや営業秘密であることを述べるだけでは、不開示を認めてもらえるとは限りません。

  • 情報公開法5条2号では、法人情報のうち正当な利益を害するおそれがある情報などが不開示情報になります。
  • 主観的に知られたくないだけでは足りず、競争上・営業上の不利益を客観的に説明する必要があります。
  • 営業秘密と情報公開法上の不開示情報は同じではなく、行政文書開示の文脈で整理します。
  • 原価、技術情報、契約条件、取引先名、事業計画は、何が推知されるかを記載部分ごとに整理します。
  • 公益、安全、環境、行政処分関係では開示の必要性も問題になるため、守るべき情報を絞って主張します。

反対意見書を作成するときは、文書全体をまとめて反対するのではなく、対象部分、情報の性質、推知される内容、利用者、生じる不利益、マスキング案を具体的に整理してください。

坂尾陽弁護士

企業情報の不開示を求める場面では、法的な条文理解と事業部の実務情報の両方が必要です。意見照会書や開示決定通知が届いたら、対象文書を確認し、守るべき記載部分を早めに特定しましょう。

関連記事

情報公開法・行政文書開示請求への企業側対応をさらに確認したい場合は、次の記事も参考になります。

企業法務の無料法律相談実施中!

  • 0円!完全無料の法律相談
  • 弁護士による無料の電話相談も対応
  • お問合せは24時間365日受付
  • 土日・夜間の法律相談も実施
  • 全国どこでも対応いたします


企業法務の無料法律相談 0120-126-050(24時間365日受付)