行政機関や自治体から、自社が提出した資料について「開示決定をした」「一部を開示する」「開示実施日は○月○日」といった通知が届いた場合、企業側で残された時間は限られます。特に、反対意見書を提出していたにもかかわらず開示決定がされたときは、開示実施日までに、審査請求、取消訴訟、執行停止の要否を短期間で判断しなければなりません。
この記事では、情報公開法・行政文書開示請求・公文書開示請求に関する第三者企業側の対応に絞って解説します。請求者側が不開示決定を争う場面ではなく、自社の営業情報・技術情報・取引先情報・行政対応資料などの開示を止めたい企業側の初動と争訟対応が中心です。
- 開示決定通知書、対象文書、開示部分、開示理由、開示実施日を直ちに確認します。
- 反対意見書を提出していた場合、国の情報公開法では開示決定日と開示実施日の間に少なくとも2週間が置かれます。
- 審査請求や取消訴訟をしても、それだけで当然に開示が止まるわけではありません。
- 開示実施を止めたい場合は、執行停止の申立てや疎明資料の準備を同時に検討します。
- 開示されると何が推知され、誰が利用し、どの不利益が回復困難かを具体的に整理します。
坂尾陽弁護士
執筆者:弁護士 坂尾 陽(企業法務・M&A担当)
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開示決定が届いた企業が最初に確認すべきこと
開示決定通知が届いたら、まず「どの情報が、いつ、どの範囲で開示されるのか」を確認します。開示決定という言葉だけを見て対応方針を決めるのではなく、通知書、対象文書、添付資料、過去に提出した反対意見書を並べて確認することが必要です。
国の行政機関については、行政機関の保有する情報の公開に関する法律13条3項が、反対意見書を提出した第三者に対して開示決定をした場合の通知や、開示決定日と開示実施日の間に少なくとも2週間を置く手続を定めています。もっとも、独立行政法人や自治体では根拠法令・条例、条番号、様式、実務運用が異なることがあるため、通知書記載の根拠を必ず確認します。
| 確認項目 | 重要な理由 | 企業側の初動 |
|---|---|---|
| 開示決定日 | 審査請求や取消訴訟の期限管理の起点になり得るため | 通知書の到達日、社内受領日、担当部署への共有日を記録する |
| 開示実施日 | 情報が請求者へ渡る前に止める必要があるため | カレンダー化し、社内決裁と弁護士相談の期限を逆算する |
| 対象文書 | どの申請書、報告書、技術資料、契約資料が対象かで不利益が変わるため | 提出版、原本、添付資料、過去のマスキング版を集める |
| 開示される部分 | 全面開示、一部開示、黒塗り不足のどれかで対応が変わるため | 問題部分をページ・項目・行単位で特定する |
| 不開示とされた部分 | 行政機関がどの部分は保護すべきと見たかを把握できるため | 不開示部分と開示部分の境界を確認し、追加マスキング案を検討する |
| 教示の記載 | 審査請求先、期限、取消訴訟の説明が記載されることがあるため | 審査請求先、出訴期間、照会先を控える |
開示決定後は、社内で「争うかどうか」を抽象的に議論しているだけでは時間を失います。最初に、開示実施日、対象文書、開示部分、争う理由、必要な疎明資料を一覧化し、法務、事業部、経営層、外部弁護士が同じ資料を見て判断できる状態にすることが重要です。
審査請求や取消訴訟の期限がまだ先に見えても、開示実施日が迫っている場合は別問題です。情報が実際に開示される前に止める必要があるため、期限管理は「不服申立ての期限」と「開示実施日」の両方で行います。
開示決定後に企業が取れる主な対応
開示決定後の対応は、行政機関への連絡、審査請求、取消訴訟、執行停止の検討を組み合わせて行います。どれか一つを選べばよいとは限らず、開示実施日が迫っている場合には、複数の手段を並行して検討することがあります。
| 対応 | 目的 | 注意点 |
|---|---|---|
| 行政機関への確認・連絡 | 対象文書、開示部分、開示実施日、手続の運用を確認する | 口頭確認だけで終えず、重要事項はメール等で記録化する |
| 追加資料の提出 | 開示による具体的不利益やマスキングの必要性を補足する | 開示実施日前に行政機関が検討できる形で提出する |
| 審査請求 | 行政庁の開示決定を行政内部の不服申立て手続で争う | 審査請求だけでは当然に開示は止まらない |
| 審査請求に伴う執行停止 | 開示決定の効力や開示実施を行政側に一時停止してもらう | 重大な損害を避ける緊急の必要性を具体的に示す必要がある |
| 取消訴訟 | 裁判所で開示決定の取消しを求める | 訴訟提起だけでは当然に開示は止まらない |
| 訴訟上の執行停止 | 裁判所に開示決定の効力や手続の停止を求める | 開示前に申し立てる必要があり、疎明資料の準備が重要になる |
実務上は、「審査請求を出すか」「訴訟をするか」だけでなく、開示実施日前に情報の移転を止める必要があるかを先に検討します。情報公開の対象情報は、一度請求者に渡ると、後から争っても秘密状態を完全に回復することが難しいためです。
開示決定後の企業側対応では、権利救済の期限だけでなく、情報が実際に外部へ出るタイミングを重視します。開示実施日前に動けるかどうかが、実務上の分岐になります。
審査請求をする場合の考え方
審査請求は、開示決定に不服がある場合に、行政庁に対して不服を申し立てる手続です。行政不服審査法では、処分があったことを知った日の翌日から原則として3か月以内に審査請求をするという期間制限が定められています。
しかし、企業側で重要なのは、3か月という期間があるからといって、開示実施日まで待てるわけではない点です。開示実施日が数週間以内に設定されている場合、審査請求書の作成、執行停止申立て、疎明資料の準備を同時並行で進める必要があります。
審査請求書で整理すべき内容
審査請求では、単に「開示に反対する」と書くだけでは足りません。対象文書のどの部分について、どの不開示事由が問題になり、開示によりどのような不利益が生じるのかを、処分の取消しを求める理由として整理します。
- 対象処分の特定:どの行政機関の、いつの、どの開示決定を争うのかを特定します。
- 取消しを求める範囲:全面取消しを求めるのか、特定部分の取消し又は追加マスキングを求めるのかを整理します。
- 不開示事由:法人情報、営業上の利益、個人情報、行政上の支障など、根拠となる不開示事由を検討します。
- 具体的不利益:開示により推知される情報、利用できる相手、競争上又は取引上の不利益を記載します。
- 添付資料:社内資料、取引資料、公開済み情報との違い、マスキング案、過去の提出経緯を添付します。
情報公開法の争いでは、反対意見書の段階で提出した内容が、審査請求や訴訟でも重要な出発点になります。開示決定後に初めて理由を作るのではなく、すでに提出した反対意見書、対象文書、行政機関の判断理由を照合し、どこが不十分に評価されたのかを示します。
審査請求だけでは当然に開示は止まらない
行政不服審査法上、審査請求をしただけで、処分の効力や執行が当然に停止されるわけではありません。そのため、開示実施日が迫っている場合には、審査請求とあわせて執行停止を申し立てるかを検討します。
「審査請求を出したから開示は止まる」と考えるのは危険です。開示実施を止める必要がある場合は、審査請求書とは別に、執行停止の必要性と疎明資料を準備します。
取消訴訟と執行停止を検討すべき場面
取消訴訟は、裁判所に対して開示決定の取消しを求める手続です。行政事件訴訟法では、取消訴訟の出訴期間や執行停止の制度が定められています。
取消訴訟を検討すべき典型例は、開示対象に営業秘密や競争上重要な情報が含まれ、行政機関の判断が不十分で、開示されると回復しにくい損害が生じるおそれがある場合です。特に、開示実施日が迫っている場合には、訴訟提起と同時又は近接して、裁判所に執行停止を求めるかが問題になります。
取消訴訟だけでも当然には止まらない
取消訴訟を提起しても、処分の効力、処分の執行、手続の続行は当然には停止されません。開示決定を争っている間に開示が実施されてしまえば、企業秘密や競争上重要な情報が外部に渡るという結果が先に生じる可能性があります。
そのため、開示を現実に止めたい場合には、取消訴訟とともに執行停止を申し立てる必要があるかを検討します。裁判所による執行停止では、重大な損害を避けるための緊急の必要性や、本案について理由がないとはいえないことなどが問題になります。
審査請求と取消訴訟の使い分け
審査請求と取消訴訟のどちらを選ぶかは、事案の内容、開示実施日までの期間、行政機関との協議状況、社内の意思決定スピード、疎明資料の準備状況によって異なります。単に「行政内部の手続の方が穏やか」「訴訟の方が強い」といった印象で決めるべきではありません。
| 場面 | 検討しやすい対応 | 理由 |
|---|---|---|
| 開示実施日まで一定期間があり、行政機関の再検討余地がある | 審査請求と行政側の執行停止申立て | 行政内部での見直しと開示停止を求めやすい |
| 開示実施日が迫り、回復困難な損害が具体化している | 取消訴訟と裁判所への執行停止申立て | 裁判所による緊急判断が必要になり得る |
| 不開示部分はあるが、黒塗り範囲が不足している | 対象部分を絞った審査請求・取消訴訟 | 全面争いではなく、追加マスキングの必要性を示しやすい |
| 自治体条例に基づく公文書開示決定である | 条例、教示、自治体の審査制度を確認したうえで判断 | 国の情報公開法と条番号・期限・審査制度が異なることがある |
どの手段を選ぶ場合でも、最終的には「開示される情報の具体性」と「開示による不利益の回復困難性」を示す資料が重要です。手続だけを急いでも、疎明資料が抽象的であれば、開示停止の判断につながりにくくなります。
執行停止で疎明すべき損害・不利益
執行停止では、開示が実施されることによって重大な損害が生じるおそれや、これを避ける緊急の必要性を具体的に示す必要があります。企業側では、単に「営業秘密である」「知られたくない」「信用が下がる」と述べるだけでなく、情報の内容と利用可能性を分解して説明します。
情報公開法5条2号イの法人情報では、法人等の権利、競争上の地位その他正当な利益を害するおそれが問題になります。ここで重要なのは、企業が主観的に知られたくない情報かどうかではなく、開示によりどのような客観的な不利益が生じるのかです。
| 弱い説明になりやすい例 | 強めるべき説明 | 確認する資料 |
|---|---|---|
| 当社の営業秘密である | どの記載から原価、歩留まり、仕入条件、価格交渉力、技術水準が推知されるかを示す | 原価資料、見積書、取引条件、技術資料、社内分析資料 |
| 競合に知られると困る | 競合他社がどの市場で、どの情報を使い、どのように価格・提案・取引に利用できるかを示す | 競合状況、入札資料、営業資料、市場シェア資料 |
| 取引先に迷惑がかかる | 取引先名、単価、供給量、契約条件などから交渉上の不利益が生じる構造を示す | 契約書、発注書、取引先説明資料、秘密保持条項 |
| 信用が低下する | 行政処分、環境、安全、品質など公共性のある情報との関係を踏まえ、不利益の内容を限定して説明する | 行政対応記録、改善報告書、公表済み資料、再発防止策 |
| 請求者の目的が不当である | 目的論だけでなく、開示対象情報そのものが不開示情報に当たる理由を示す | 対象文書の該当部分、推知可能性の説明資料 |
最高裁平成23年10月14日第二小法廷判決は、工場単位の燃料使用量や電気使用量等の数値情報について、製造原価、エネルギーコスト、省エネルギー技術の水準、価格交渉材料などが推知され得る点を重視しました。このように、情報公開法上の法人情報を主張する場合は、対象情報から何が読み取られるのかを具体的に説明することが有効です。
一方で、名古屋地裁平成15年12月18日決定では、私立学校の計算書類の開示をめぐる効力停止申立てについて、概括的な財務情報から競争上の地位その他正当な利益が害されることの疎明が十分とはいえないと判断されました。概括的に「財務情報だから困る」と述べるだけでは足りず、どの数字や項目がどの不利益につながるのかを示す必要があります。
また、名古屋地裁平成21年11月18日判決は、産業廃棄物処理業者に対する行政処分関係文書の開示決定をめぐる事案で、開示請求者の目的だけを理由に不開示情報該当性を左右しにくいことを示しています。行政処分、生活環境、安全、住民利益など公共性の高い文脈では、企業側の信用低下や請求者の目的だけではなく、文書中の具体的情報に即して不開示理由を整理する必要があります。
裁判例を使う目的は、「似た事件だから必ず勝てる」と言うことではありません。開示される情報から何が推知されるのか、損害がどの程度具体的か、公共性との関係でどこまで保護されるのかを整理するために使います。
反対意見書提出後の記録と追加資料の整理
開示決定後の争いでは、反対意見書の内容、行政機関とのやり取り、提出済み資料、開示決定の理由が重要になります。反対意見書で抽象的にしか主張していない場合でも、開示決定後に補足できる資料がないかを急いで確認します。
反対意見書の書き方やマスキング案の作成方法は、反対意見書の書き方|企業情報の不開示を求める資料整理で詳しく整理しています。開示決定後は、同じ資料を再利用するだけでなく、行政機関の判断理由を踏まえ、弱かった説明を補強することが必要です。
追加で確認すべき資料
- 提出当時の資料:行政機関に提出した申請書、報告書、添付資料、補足説明書を確認します。
- 公開済み情報との差分:ウェブサイト、IR、入札結果、行政処分公表情報など、すでに公表されている範囲との差分を整理します。
- 社内秘密管理資料:秘密区分、アクセス制限、社内規程、秘密保持契約など、情報管理の実態を確認します。
- 競争環境資料:競合他社、取引先、価格交渉、市場構造、入札・提案活動との関係を整理します。
- マスキング案:全面不開示が難しい場合に備え、ページ・項目・数値・固有名詞ごとの黒塗り案を作成します。
法人情報・営業秘密の考え方は、情報公開法5条2号の法人情報・営業秘密とはでも解説します。開示決定後の段階では、営業秘密一般の説明ではなく、情報公開法上の不開示情報としてどこまで保護されるかを意識して資料を整理します。
部分開示・追加マスキングを現実的に検討する
企業側としては全面不開示を求めたい場面でも、裁判所や行政機関が全面不開示を認めるとは限りません。そのため、実務上は、全面不開示の主張とあわせて、少なくとも開示すべきでない部分、追加で黒塗りすべき部分、要約又は一部開示で足りる部分を整理することがあります。
特に、契約金額、単価、取引先名、技術仕様、設備能力、原材料、歩留まり、工場単位の数値、未公表の改善計画などは、文脈によって競争上の不利益が具体化しやすい情報です。行政機関に対しても、どの記載をどのようにマスキングすべきかを具体的に示す方が、抽象的な反対より検討されやすくなります。
行政機関との連絡・社内意思決定で注意すべきこと
開示決定後は、法的手続だけでなく、行政機関との連絡と社内意思決定を同時に進める必要があります。担当者が事業部、法務、経営層、外部弁護士の間を往復している間に開示実施日が迫るため、最初に判断フローを作ることが重要です。
行政機関への連絡で確認すること
- 開示実施日の確認:実際に請求者へ写しを交付する日、閲覧に供する日、郵送予定日を確認します。
- 対象文書の確認:通知書だけでは分からない場合、開示予定部分や黒塗り範囲の説明を求めます。
- 追加資料の扱い:追加の意見書、マスキング案、疎明資料をいつまで、どの形式で提出できるか確認します。
- 手続の根拠:情報公開法、独立行政法人等情報公開法、自治体条例のどれに基づくかを確認します。
- 連絡記録:電話だけで終えず、重要事項はメールや書面で記録に残します。
行政機関の担当者が「検討します」「上に確認します」と述べた場合でも、それだけで開示実施が止まったとは限りません。開示実施日や手続の停止については、明確な回答を得る必要があります。
社内決裁で決めること
開示決定後の対応では、法務部だけで完結しない判断が含まれます。訴訟提起、執行停止申立て、行政機関との調整、取引先への説明、報道対応の要否など、会社としての意思決定が必要になることがあります。
| 社内で決める事項 | 確認ポイント |
|---|---|
| 争う範囲 | 全面不開示を求めるのか、一部マスキングで足りるのか |
| 手続選択 | 審査請求、取消訴訟、執行停止をどの組み合わせで行うのか |
| 費用と体制 | 弁護士費用、社内担当者、資料作成担当、決裁者を決める |
| 取引先対応 | 取引先名や契約条件が含まれる場合、事前説明の要否を検討する |
| 公表・広報対応 | 行政処分、安全、環境、品質問題が絡む場合、開示後の説明方針を検討する |
開示決定が出た後は、企業側にとって不利な時間との競争になります。通知書を受け取った部署で止めず、早期に法務・経営層へ共有し、必要に応じて外部弁護士へ通知書、対象文書、反対意見書、行政機関との連絡記録をまとめて送れる状態にしておきます。
よくある質問
開示決定後でも止められますか
事案によりますが、開示実施日前であれば、審査請求、取消訴訟、執行停止申立てなどを検討する余地があります。ただし、時間が限られるため、通知書を受け取ったらすぐに対象文書、開示部分、開示実施日、反対理由を整理する必要があります。
審査請求を出せば自動的に開示は止まりますか
自動的には止まりません。審査請求をしても、処分の効力や執行は当然には停止されないため、開示実施を止める必要がある場合は、執行停止の申立てをあわせて検討します。
2週間あれば十分に争えますか
必ず十分とはいえません。国の情報公開法では、反対意見書を提出した第三者に対して開示決定をする場合、開示決定日と開示実施日の間に少なくとも2週間を置く手続が定められています。しかし、実務上は、対象文書の確認、社内調査、弁護士相談、審査請求書や執行停止申立書の準備を行うには非常に短い期間です。
開示請求者の目的が不当なら止められますか
開示請求者の目的や属性だけを理由に、当然に開示を止められるわけではありません。企業側では、請求者の目的を主張するだけでなく、対象情報が不開示情報に当たる理由、開示により生じる競争上・取引上の不利益、回復困難性を中心に整理します。
自治体の公文書開示決定も同じ対応でよいですか
基本的な考え方は似ていますが、自治体条例では条番号、様式、期限、審査会の仕組み、第三者通知の運用が異なることがあります。通知書に記載された条例名、教示、開示実施日を確認し、その自治体の公式手続に沿って対応します。国、独立行政法人、自治体の違いは、国の情報公開法・独立行政法人情報公開法・自治体条例の違いでも整理します。
弁護士相談時には何を持参すべきですか
開示決定通知書、対象文書、反対意見書、行政機関とのやり取り、提出当時の資料、公開済み情報、開示されると困る部分の一覧、社内で想定している不利益を持参すると相談が進みやすくなります。開示実施日が迫っている場合は、すべての資料が揃うのを待たず、まず通知書と対象文書を共有してください。
まとめ
開示決定が届いた企業は、まず開示決定通知書、対象文書、開示部分、開示実施日を確認し、情報が外部に出る前に何をすべきかを判断する必要があります。
- 開示決定後は、開示実施日までの時間を基準に対応を逆算する。
- 審査請求や取消訴訟だけでは当然に開示は止まらないため、執行停止を検討する。
- 不開示を求める理由は、対象文書・記載部分ごとに具体化する。
- 開示により何が推知され、誰が利用し、どの不利益が生じるかを資料で示す。
- 行政機関との連絡、社内決裁、弁護士相談を同時並行で進める。
情報公開法・行政文書開示請求への対応では、開示前に動けるかどうかが大きな分岐です。開示決定通知が届いた段階で、対象文書と開示実施日を確認し、審査請求、取消訴訟、執行停止、追加マスキング案の要否を早急に整理してください。
坂尾陽弁護士
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