取引先、顧客、候補者、案件、物件などを紹介した後に、紹介先同士が直接取引をして、紹介料や仲介手数料を支払わないというトラブルがあります。紹介者側から見ると、まさに「中抜き」された状態ですが、直接取引が成立したというだけで当然に紹介料を請求できるわけではありません。
紹介料を請求するには、紹介・仲介契約の成立、報酬発生条件、紹介と成約との因果関係、直接取引の経緯、相手方が紹介者を排除した事情、請求額の相当性を整理する必要があります。契約書がある場合は条項の解釈が中心になり、契約書がない場合は黙示の合意や商法512条による相当報酬も検討します。
坂尾陽弁護士
- 直接取引された場合でも、紹介契約や直接取引禁止条項、条件成就妨害により紹介料を請求できる可能性があります。
- 契約書がない場合でも、メール、チャット、紹介記録、商談履歴、過去取引から黙示の合意を主張できることがあります。
- 単に人や会社を知っていた、名刺交換した、一般的な情報提供をしただけでは、報酬請求は難しくなります。
- 不動産媒介、M&A仲介、人材紹介は規制や実務が異なるため、一般紹介料とは分けて検討する必要があります。
執筆者:弁護士 坂尾 陽(企業法務・M&A担当)
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紹介料・仲介手数料の中抜きとは
中抜きとは、紹介者や仲介者が取引のきっかけを作ったにもかかわらず、当事者が紹介者を外して直接契約を締結し、紹介料や仲介手数料の支払を避ける行為をいいます。法律上の厳密な用語ではありませんが、紹介ビジネス、営業代行、顧客紹介、人材紹介、不動産媒介、M&A仲介、プラットフォーム取引などで問題になります。
中抜きトラブルでは、紹介者側が「自分が紹介したから成約した」と考える一方、相手方は「紹介だけで成約には貢献していない」「報酬条件は満たしていない」「直接連絡を取っただけで契約違反ではない」と反論することがあります。そのため、感情的な対立ではなく、契約条項と証拠に基づいて整理することが重要です。
中抜きされた場合に紹介料を請求できるか
中抜きされた場合でも、次のような事情があれば、紹介料や仲介手数料を請求できる可能性があります。
- 紹介契約、仲介契約、業務委託契約、代理店契約などで報酬発生条件が定められている
- 紹介先と直接取引した場合にも手数料を支払う条項がある
- 紹介後一定期間内の直接取引を禁止する条項やテイル条項がある
- 紹介者を排除して直接契約したことが、報酬発生条件の成就を妨げたといえる
- 契約書はないが、紹介すれば報酬を支払う黙示の合意があったといえる
- 紹介者が営業の範囲内で相手方のために紹介・仲介行為を行い、相当報酬を請求できる事情がある
もっとも、紹介者が単に知人をつないだだけの場合、無料紹介の前提だった場合、成約との関係が薄い場合、紹介者側に重大な説明不足や契約違反がある場合は、請求が難しくなります。
最初に確認すべき契約条項
紹介料・仲介手数料の請求では、まず契約書、利用規約、申込書、覚書、メールで合意した条件を確認します。特に重要なのは、報酬がいつ発生するかです。
報酬発生条件
- 紹介先を提示した時点で発生するのか
- 面談、商談、内見、候補者推薦など一定の進行時点で発生するのか
- 売買契約、業務委託契約、雇用契約、M&A最終契約などの成約時に発生するのか
- 入金、クロージング、勤務開始、サービス利用開始など履行段階まで必要なのか
- 成約後のキャンセル、解除、不採用、退職があった場合に返金・減額されるのか
報酬発生条件が「成約時」となっている場合、単に紹介しただけでは足りず、成約との結び付きが争点になります。一方、相手方が紹介者を外して直接成約した場合には、その直接取引が報酬条件の回避と評価できるかが問題になります。
直接取引禁止条項
直接取引禁止条項がある場合は、紹介者を介さずに紹介先と連絡、交渉、契約をすることが禁止されているか、禁止期間、対象者、違反時の報酬・違約金を確認します。
- 紹介を受けた相手と直接連絡することを禁止しているか
- 紹介後何か月又は何年以内の直接取引を対象にしているか
- 紹介先の関連会社、役員、従業員、グループ会社との取引も対象にしているか
- 直接取引があった場合、通常の紹介料を支払うのか、違約金を支払うのか
- 違約金額が過大で争われる余地がないか
契約書がない紹介料請求で見るべきポイント
紹介料トラブルでは、契約書を作らないまま紹介を始めていることも少なくありません。この場合でも、契約書がないことと、報酬請求ができないことは同じではありません。メールやチャットで「紹介料は売上の何%」「成約したら手数料を支払う」「紹介先と契約したら報酬を支払う」などのやり取りがあれば、明示又は黙示の合意を主張できることがあります。
他方で、報酬額や発生条件が曖昧な場合は、相手方が「知人を紹介してもらっただけ」「営業協力の一環で無償だと思っていた」「正式な紹介契約はしていない」と反論する可能性があります。紹介前後のやり取り、過去の紹介実績、料金表、請求書、紹介後の相手方の対応を時系列で整理する必要があります。
黙示の合意を支える事情
- 紹介前に紹介料、手数料率、成功報酬について協議していた
- 相手方が紹介を依頼し、紹介先の条件や希望を具体的に伝えていた
- 紹介後に相手方が商談設定、面談、条件交渉を依頼していた
- 過去の同種紹介では報酬を支払っていた
- 紹介後、相手方が支払予定や請求書送付について言及していた
- 紹介者が通常有償で紹介・仲介業務を行う事業者である
黙示の合意を弱める事情
- 友人関係や取引先間の好意による紹介に近い
- 紹介前に報酬や手数料の話をしていない
- 紹介者が成約に向けた具体的な関与をしていない
- 相手方が紹介を依頼しておらず、紹介者が一方的に情報提供しただけである
- 無料相談、無料マッチング、営業活動という前提があった
- 成約が紹介から長期間経過した後で、別の要因により成立している
条件成就妨害が問題になる場面
紹介契約では、「売買契約が成立したら報酬を支払う」「採用が決まったら紹介料を支払う」「案件が成約したら仲介手数料を支払う」というように、報酬発生が成約を条件として定められることがあります。相手方が紹介者を排除して直接取引を成立させた場合には、報酬発生条件の成就を妨げたとして、条件が成就したものと扱えるかが問題になります。
最高裁昭和45年10月22日判決は、宅地建物取引業者が関与した事案で、買主が業者に仲介を依頼し、売買契約成立を停止条件として報酬を支払う旨を約していたところ、買主らが業者を排除して直接契約を成立させたケースについて、報酬請求を認める方向で判断しました。
同判決では、直接契約の時期が仲介活動と近接していたこと、仲介活動により契約成立まであと僅かな状態にあったこと、直接契約の価格が仲介者と下相談していた価格をわずかに上回る程度だったことなどから、買主らが仲介による契約成立を故意に妨げたと評価されています。
この裁判例は不動産仲介の事案ですが、一般の紹介料・仲介手数料トラブルでも、直接取引の時期、紹介者の寄与、成約直前の交渉状況、相手方が紹介者を外した目的を検討する際に参考になります。ただし、不動産媒介は宅建業法や報酬上限の問題があるため、宅建業者の仲介手数料は媒介契約書なし・直接取引で仲介手数料を請求できるかで別に整理します。
商法512条による相当報酬を検討する場合
契約書や明確な報酬合意が弱い場合でも、紹介者が商人として営業の範囲内で相手方のために紹介・仲介行為をしたといえるときは、商法512条による相当報酬請求を検討することがあります。
たとえば、紹介業、営業代行、仲介業、コンサルティング業などを営む会社が、相手方から具体的な依頼を受け、条件に合う候補先を探索し、面談を設定し、成約に向けて調整した場合には、相当報酬を主張しやすくなります。
もっとも、商法512条も万能ではありません。自社の営業活動として候補先を提案しただけの場合、無料紹介の前提だった場合、相手方のために行為したといえない場合、相手方に生じた利益が反射的なものにとどまる場合は、請求が難しくなります。
請求が認められやすいケース
中抜き後の紹介料請求では、次のような事情があると、請求側の主張を組み立てやすくなります。
- 紹介前に、紹介料率、固定手数料、成功報酬、支払時期を合意していた
- 紹介者が紹介先を発掘し、相手方の希望条件に合う候補として提示した
- 紹介者が商談、面談、条件交渉、資料提供、日程調整に具体的に関与した
- 紹介後、短期間で直接取引が成立している
- 直接取引の条件が、紹介者を通じて交渉していた条件と近い
- 相手方が紹介者を外す意図を示すメール、チャット、通話記録がある
- 紹介先同士が、紹介者に知らせずに契約したことを隠していた
- 直接取引禁止条項、再接触禁止条項、違約金条項、テイル条項がある
請求が難しくなりやすいケース
反対に、次のような事情がある場合は、紹介料請求が難しくなることがあります。
- 紹介者が相手方から具体的な依頼を受けていない
- 単に名刺交換の場を作った、一般的な情報を提供しただけである
- 報酬発生条件が成約とされているのに、紹介者の関与が成約にほとんど影響していない
- 紹介後、長期間経過してから別の事情で取引が成立した
- 相手方が紹介者を外したことに正当な理由がある
- 紹介者側に説明義務違反、秘密保持違反、利益相反、虚偽説明などの問題がある
- 業法上、紹介料の受領や仲介行為に制限がある
- 無償紹介、紹介料なし、採用されなければ無償などの前提があった
特に、人材紹介、不動産媒介、M&A仲介などは、一般的な顧客紹介よりも規制や契約実務が複雑です。一般紹介料の感覚で請求すると、相手方から業法違反や契約条項の不備を指摘されることがあります。
直接取引の証拠をどう集めるか
中抜きの立証では、紹介した事実だけでなく、紹介先同士が直接取引した事実、その取引が紹介と結び付いていること、紹介者を排除した経緯を整理します。
紹介の事実を示す証拠
- 紹介依頼のメール、チャット、打ち合わせ議事録
- 紹介先リスト、候補者リスト、案件概要、物件資料、会社概要資料
- 紹介メール、面談設定メール、日程調整の履歴
- NDA、秘密保持契約、資料送付履歴、オンライン会議ログ
- 紹介先に関する条件整理、推薦理由、比較表、提案書
成約への寄与を示す証拠
- 条件交渉、価格交渉、契約条件の調整に関するやり取り
- 相手方からの質問対応、追加資料の提供、面談後のフォロー
- 紹介者が作成した提案資料、比較資料、候補者評価、案件整理表
- 相手方が紹介者の資料を使って社内決裁を進めた記録
- 紹介後から直接取引成立までの時系列
中抜き・直接取引を示す証拠
- 紹介先同士が直接連絡を取り始めた時期が分かる資料
- 契約締結日、採用日、発注日、入金日、クロージング日などの成約時点
- 紹介者を外すよう求めたメールやチャット
- 紹介者に対する虚偽説明、案件終了連絡、不採用連絡の後の成約事実
- 公開情報、登記、プレスリリース、採用情報、取引開始を示す外部資料
中抜きが疑われる場合でも、違法な方法で証拠を集めることは避けるべきです。公開情報、契約上取得できる報告、相手方との自然な確認メール、既存のやり取りを中心に整理します。
請求額をどう算定するか
紹介料の請求額は、契約書に定めがあれば、まずその条項に従って算定します。たとえば、取引額の一定割合、初年度売上の一定割合、採用者の年収の一定割合、固定手数料、最低報酬などです。
契約書がない場合や報酬額が曖昧な場合は、過去取引、料金表、業界の通常水準、作業内容、紹介者の寄与度、成約額、相手方の利益を踏まえて相当額を検討します。ただし、相当額は請求者が希望する金額ではありません。紹介の寄与が限定的であれば、満額ではなく一部に限られる可能性があります。
算定資料として整理するもの
- 契約書、申込書、利用規約、報酬表、料金表
- 過去の紹介案件での請求書、入金履歴、報酬率
- 成約金額、売上額、契約期間、初年度取引額
- 紹介から成約までの作業内容と工数
- 紹介者が成約に与えた寄与度を示す資料
- 同種の紹介・仲介サービスの料金水準
相手方から想定される反論と対応
紹介契約は成立していないという反論
相手方は、契約書を締結していない、正式発注ではない、紹介料の話はしていないと反論することがあります。この場合は、紹介依頼、報酬協議、紹介後のやり取り、過去取引、請求書、支払予定の発言を整理し、明示又は黙示の合意を説明します。
紹介と成約に因果関係がないという反論
紹介者の関与が成約に結び付いていないという反論には、紹介前に相手方が紹介先を知らなかったこと、紹介後の商談・交渉に関与したこと、直接契約の時期が近接していること、直接契約の条件が紹介者の調整内容と近いことを示します。
直接取引には正当な理由があるという反論
仲介者側に説明不足、秘密保持違反、連絡遅延、利益相反、虚偽説明などの問題があった場合、相手方が紹介者を外したことに正当な理由があると主張されることがあります。請求側は、自社の対応に問題がなかったか、契約解除や排除が相当といえる事情があったかを先に確認します。
報酬額が高すぎるという反論
紹介料率や違約金が高い場合、相手方は金額の合理性を争うことがあります。契約で定めた金額であっても、請求前に報酬発生条件、算定基礎、対象取引、消費税、支払時期、遅延損害金を整理します。契約書がない場合は、相当額の根拠を客観資料で補強します。
類型別に分けて考える
紹介料・仲介手数料の中抜きといっても、類型によって見るべき法律や実務が変わります。本記事では一般的な顧客紹介・取引先紹介・一般仲介を中心に扱います。
顧客紹介・取引先紹介
顧客紹介や取引先紹介では、紹介料率、報酬発生条件、直接取引禁止、紹介先の範囲、紹介後の有効期間が重要です。紹介先のグループ会社や関連会社との取引も対象にするか、紹介先からさらに派生した案件を含むかも争点になります。
人材紹介・採用紹介
人材紹介では、採用決定時、入社時、試用期間経過時など、報酬発生時点が契約で細かく定められることが多いです。また、職業紹介に関する規制が問題になることがあるため、一般紹介料と同じ感覚で処理しないよう注意が必要です。
不動産媒介
不動産媒介では、媒介契約書、宅建業法上の規制、報酬上限、成約への寄与、説明義務違反の反論が重要になります。一般紹介料とは別に、宅建業者の媒介報酬請求として検討します。
M&A仲介・FA契約
M&A仲介では、着手金、中間金、成功報酬、最低報酬、レーマン方式、テイル条項、独占条項、利益相反などが問題になります。一般紹介料とは検索意図も契約実務も異なるため、M&A仲介手数料についてはM&A仲介手数料・成功報酬のトラブルと返還請求の実務で整理します。
請求・交渉の進め方
中抜き後に紹介料を請求する場合、いきなり強い文面で請求する前に、事実関係、契約条項、証拠、相手方の反論を整理する必要があります。
- 第1段階:紹介依頼、紹介実施、商談、直接取引、成約までを時系列に整理する
- 第2段階:契約書、利用規約、直接取引禁止条項、報酬発生条件を確認する
- 第3段階:紹介者の寄与、直接取引の時期、相手方の排除行為を証拠で整理する
- 第4段階:請求根拠を、契約上の報酬、条件成就妨害、商法512条、損害賠償などに分ける
- 第5段階:請求額の内訳、支払期限、今後の交渉方針を決める
- 第6段階:任意交渉、催告書、内容証明、調停、訴訟などの手段を選択する
請求文面では、「中抜きされたから支払え」とだけ書くのではなく、どの契約又は合意に基づき、どの紹介先について、どの取引が成立し、どの条項又は法的根拠により、いくら請求するのかを明確にします。
契約書で中抜きを防ぐための条項
今後同じトラブルを防ぐには、紹介前に契約書や利用規約を整備しておくことが重要です。特に、紹介先を出した後で契約書を作ろうとすると、相手方が紹介先だけを把握して直接接触するリスクがあります。
- 紹介の定義と対象者の範囲を明確にする
- 報酬発生条件、報酬率、固定報酬、最低報酬を定める
- 紹介後一定期間内の直接取引を禁止する
- 関連会社、役員、従業員、紹介先の関連先との取引を対象に含めるかを定める
- 直接取引が発覚した場合の報告義務、資料開示義務、違約金を定める
- 秘密保持、接触禁止、再紹介禁止、迂回取引禁止を定める
- キャンセル、解除、不採用、早期退職、取引終了時の返金・減額条件を定める
条項を強くしすぎると、相手方が契約を嫌がることもあります。しかし、直接取引禁止や違約金の定めがないまま紹介を始めると、紛争になった後に立証負担が大きくなります。事業モデルに合った条項設計が重要です。
よくある質問
紹介料の契約書がなくても請求できますか。
請求できる可能性はあります。紹介料についてメールやチャットで合意している場合、過去に同じ条件で支払われている場合、相手方が有償紹介を前提に依頼していた場合などは、明示又は黙示の合意を主張できることがあります。合意が弱い場合には、商法512条による相当報酬も補充的に検討します。
直接取引されたら必ず紹介料を請求できますか。
必ず請求できるわけではありません。直接取引禁止条項、報酬発生条件、紹介者の寄与、直接取引の時期、相手方が紹介者を排除した事情が重要です。紹介者側に問題があり、直接取引に正当な理由がある場合は請求が難しくなることがあります。
紹介だけして、その後の交渉に関与していなくても請求できますか。
事案によります。契約上、紹介時点で報酬が発生すると定められていれば請求しやすいですが、成約時報酬の場合は、紹介と成約との結び付きが問題になります。紹介後に相手方同士が独自に交渉して成約した場合、寄与度や直接取引禁止条項の有無が重要です。
紹介料の相場は請求額の根拠になりますか。
相場は相当額を説明する一つの資料になりますが、それだけで十分とは限りません。契約上の報酬率、過去取引、作業内容、紹介の難易度、成約金額、紹介者の寄与度を組み合わせて説明する必要があります。
人材紹介の中抜きでも同じ考え方でよいですか。
基本的な争点は似ていますが、人材紹介では職業紹介に関する規制、採用決定時・入社時・早期退職時の返金条項、候補者への直接接触禁止など、特有の論点があります。一般紹介料と同じ表現で請求するのではなく、契約書と業法上の位置付けを確認する必要があります。
M&A仲介の成功報酬トラブルもこの記事で扱う内容ですか。
M&A仲介は、成功報酬、最低報酬、テイル条項、独占条項、FA契約、利益相反などが問題になり、一般紹介料とは整理が異なります。M&A仲介手数料は、M&A仲介・FA契約の記事で別途検討する必要があります。
まとめ
- 紹介料・仲介手数料の中抜きでは、紹介契約、報酬発生条件、直接取引禁止条項、条件成就妨害を整理します。
- 契約書がない場合でも、メール、チャット、紹介記録、商談履歴、過去取引から黙示の合意を主張できることがあります。
- 直接取引された事実だけでなく、紹介者の寄与、成約時期、相手方が紹介者を排除した事情を証拠で示す必要があります。
- 商法512条による相当報酬は有力な補充根拠ですが、無料紹介や営業活動にすぎない場合は請求が難しくなります。
- 不動産媒介、M&A仲介、人材紹介は一般紹介料と規制・実務が異なるため、類型ごとに分けて検討します。
紹介料・仲介手数料の中抜きは、早い段階で証拠を押さえ、請求根拠を整理することが重要です。契約上の報酬請求、条件成就妨害、商法512条、損害賠償のどれを中心に据えるかによって、請求文面や交渉方針は変わります。相手方に反論材料を与える前に、紹介の経緯、成約との関係、直接取引の証拠、請求額の根拠を整理しておきましょう。
関連する記事との違い
紹介料・仲介手数料の中抜きは、周辺論点と混同されやすいため、問題の種類ごとに分けて検討します。
- 契約書なしでも報酬請求できるかでは、契約書なし報酬請求の総論を扱います。
- 商法512条とはでは、相当報酬請求の条文・要件・裁判例を詳しく扱います。
- 媒介契約書なし・直接取引で仲介手数料を請求できるかでは、宅建業者の不動産媒介報酬を扱います。
- M&A仲介手数料・成功報酬のトラブルでは、M&A仲介・FA契約の報酬発生条件や返還請求を扱います。
- コンサル料・企画書・提案書の報酬請求では、紹介ではなく提案・企画・コンサル作業の対価を扱います。
企業法務の無料法律相談実施中!
- 0円!完全無料の法律相談
- 弁護士による無料の電話相談も対応
- お問合せは24時間365日受付
- 土日・夜間の法律相談も実施
- 全国どこでも対応いたします
