クーリングオフできないケースか検討し適切に対応した顧問弁護士の活用事例

お客様から突然「クーリングオフしたい」と言われたとき、事業者側は「応じなければならないのか」「クーリングオフできないケースなのか」で迷いがちです。

本件は、インターネットを通じてセミナー・講座を販売する会社様が、購入者からクーリングオフを求められた事案です。社内で判断がつかず、顧問弁護士に相談して、特定商取引法・消費者契約法等の観点から整理したうえで、実務対応まで一気に進めました。

  • 取引類型と期間起算を先に整理し、「応じる/争う」の判断軸を明確化
  • 相手方に伝えるべき説明ポイントを整え、無用な火種を増やさない対応方針を設計
  • 返金・書面対応だけでなく、次回以降のために社内フローとチェック観点を残す

坂尾陽弁護士

BtoCの解約・返金対応は「法律」と「レピュテーション」の両面が絡みます。早い段階で論点を切り分けると、不要な炎上や長期化を避けやすくなります。

執筆者:弁護士 坂尾 陽(企業法務・M&A担当)

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ご相談の背景:セミナー・講座の購入者からクーリングオフを求められた

ご依頼企業様は、インターネット等を通じてセミナー・講座を販売していました。代表者様は30代の方で、事業は順調に推移していた一方、BtoC取引ならではの解約・返金のトラブルに不慣れでした。

あるとき、購入者から「クーリングオフをしたい」と連絡が入りました。受講料は数十万円程度で、決して小さくはない金額です。さらに、購入者の主張が強く、対応を誤ると口コミ・SNS等での拡散リスクも否定できませんでした。

社内では、担当者が都度返信してしまい、説明がぶれたり、不要な一言が後から問題化したりすることを懸念していました。そこで、顧問契約を締結していた当事務所にご相談いただき、事実関係の整理から相手方対応まで、スピーディに進める方針としました。

当初の悩み:すぐに「できる/できない」と断言できなかった理由

企業側としては、利用規約や申込画面の表示を見ても「当然に返金すべきかどうか」が直感では判断しづらいことがあります。

本件でも、社内では次の点が不安材料になっていました。

  • そもそも本取引が、特定商取引法のどの取引類型に当たるのか(当たらないのか)
  • クーリングオフ期間の起算点や、通知方法の要件を満たしているのか
  • 仮に特商法上のクーリングオフに当たらない場合でも、消費者契約法上の取消し等が争点になり得るか
  • 感情的なやり取りが続いた場合のレピュテーションリスク(炎上・低評価レビュー等)
「できない」と即答してしまう前に、申込画面・広告表示・規約・やり取り履歴(メール/チャット)をまず揃え、時系列で整理することが重要です。資料が揃うだけで、論点の大半は見えるようになります。

また、社内担当者が購入者と直接やり取りを続けると、説明の一部が不適切に切り取られたり、後から「言った/言わない」の争いになったりする懸念もありました。顧問弁護士を入れて、早期に対応方針を統一する必要がありました。

当事務所の対応:特商法・消費者契約法の観点で整理し、実務対応まで支援

当事務所では、まず「何を事実として確定するか」を優先し、次に「法律上の評価」と「実務上の落とし所」を組み立てました。

取引内容とやり取りの証拠を短時間で整理

最初に、申込画面・広告表示・利用規約・メール(またはチャット)での案内・購入者からの申出内容など、判断に必要な資料を一式共有いただきました。決済方法(カード/振込等)や返金時の手続、購入者にすでに提供したコンテンツの範囲(ID発行、教材送付、動画視聴の有無等)も併せて確認しました。

この段階で、販売の形式(オンライン申込み/決済フロー)、提供している役務やコンテンツの性質、購入者に対してどのような説明をしていたかを棚卸しし、後から説明がぶれないように「事実の軸」を作りました。

特定商取引法上の位置づけを検討し、結論を明確化

次に、特定商取引法の類型に照らし、クーリングオフの対象となり得る取引か、対象だとして期間起算や手続上の要件を満たすかを検討しました。

本件では、提供内容や勧誘の態様等を踏まえると、業務提供誘引販売取引に該当する可能性が高く、購入者側の申出は法的にも無視できないと判断できる状況でした。そこで、争うよりも、早期に適切な方法でクーリングオフに対応することが、総合的に合理的だと助言しました。

相手方の反論を想定し、説明ポイントと文面を整備

クーリングオフ対応では、返金の可否だけでなく「どのように伝えるか」が重要です。対応の仕方を誤ると、不要なクレームや追加請求につながるおそれがあります。

そこで当事務所では、相手方が主張しがちなポイント(説明不足、誤認、返金範囲、手数料負担等)を先回りし、企業側として認める範囲・認めない範囲を明確にしたうえで、購入者への回答文案を作成しました。併せて、社内担当者が個別に返信しない運用に切り替え、窓口を一本化しました。

顧問業務として、再発防止に向けた助言の提供

本件は「今回だけ返金して終わり」ではなく、今後も同種の問い合わせが生じ得る類型でした。そこで、特商法の典型論点や判断の手順、社内で確認すべき資料、初動で避けたい対応などを整理して助言しました。

代表者様からは「次に同様の連絡が来たとき、社内で迷わず判断できるようになった」との声をいただきました。

結果:トラブル化を回避し、スムーズにクーリングオフ対応を完了

最終的に、ご依頼企業様は、当事務所の助言に沿って購入者からのクーリングオフに適切に対応しました。返金手続や連絡方法を整えたことで、やり取りが長期化することなく収束し、追加の請求や炎上等の二次被害も回避できました。

また、顧問契約の枠内でスピーディに相談・文案作成・方針整理まで進められたため、社内の負担を最小限に抑えつつ、安心して対応を終えることができました。結果として、返金対応に要する時間コストや、クレーム対応の精神的負担も大幅に軽減できました。

この活用事例からわかるポイント

  • 「オンラインだからクーリングオフは関係ない」と決めつけるのは危険
  • 取引類型・期間・通知方法を整理すれば、対応方針(応じる/争う)が決めやすい
  • BtoCでは、法的リスクだけでなくレピュテーションも含めて判断することが重要
  • 顧問弁護士が入ることで、回答のぶれを防ぎ、担当者の精神的負担も軽減できる

よくあるご質問

クーリングオフに応じないと、どうなりますか?

取引類型や経緯によって異なりますが、法的にクーリングオフの対象となる場合に不適切な対応をすると、返金トラブルが長期化したり、行政対応・返金対応のコストが増えたりする可能性があります。まずは対象取引かどうかの整理が重要です。

「できない」と言われたので放置しても大丈夫ですか?

放置はおすすめできません。たとえ特商法上のクーリングオフに当たらない場合でも、別の法的主張(消費者契約法上の取消し等)や、レピュテーション上の問題が生じることがあります。事実関係とリスクを整理したうえで、方針を決めることが大切です。

顧問弁護士に依頼すると、どこまで対応してもらえますか?

ご相談の初動整理、必要資料の洗い出し、相手方への回答文案の作成、再発防止の観点整理など、実務に直結する支援が可能です。顧問契約の範囲はプランにより異なるため、具体的には個別にご案内しています。

弁護士からのコメント

BtoCの事業では、お客様とのトラブルが一定割合で生じます。法的観点(特定商取引法・消費者契約法等)に照らして毅然と対応すべき場面もあれば、金額や企業の評判を踏まえて柔軟な判断が必要な場面もあります。

本件は、取引類型の整理によりクーリングオフ対応が必要なことが明確になり、適切に対応することで早期に収束させることができました。加えて、同様のトラブルを繰り返さないために、契約書や説明文書を「クレームが来る前」にチェックしておくことも重要です。

  • クーリングオフ請求は、まず「対象取引か」を短時間で整理する
  • 感情的なやり取りに入る前に、回答文案と社内方針を統一する
  • 顧問弁護士を使い、対応と再発防止(表示・規約の整備)をセットで進める

お客様対応で迷いが生じた段階でご相談いただければ、状況に応じた落とし所をご提案できます。

坂尾陽弁護士

「クーリングオフの対象かどうか分からない」「できないと言い切ってよいか不安」など、初動の判断が最も重要です。迷ったら、やり取りがこじれる前にご相談ください。

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